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STIの限定車、インプレッサS204デビュー!


SUBARU IMPREZA S204/ スバル・インプレッサS204
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SUBARU IMPREZA S204

スバル・インプレッサS204
スバルのモーター・スポーツ部門を統括するSTIがチューニングしたコンプリートカー。
04年、555台の限定で発売されたS203のコンセプトを受け継ぎながら、さらにスポーティかつ上質な走りを目指した。最高出力320ps/6400rpm、最大トルク44.0kgm/4400rpmを発揮する2リッター水平対向DOHCターボ・エンジンは、ピストン、コンロッドの重量計測、クランクシャフトのバランス修正を手作業で行い、丹念に組み上げられている。
全長×全幅×全高=4475×1740×1410mm。ホイールベース=2540mm。車重=1450kg。ボディ・カラーはグレー・メタリック、ブラック・パール、WRブルーの3色。車両本体価格=480.9万円




4枚ドアのポルシェ?


昨年、555台限定で登場したS203の後継車、S204が発売された。今回は600台の限定。新顔になったインプレッサS204を箱根でテストした。
文=塩澤則浩(本誌) 写真=神村 聖


 05年1月に555台限定で発売され、460万という高額なプライスにもかかわらずあっと言う間に完売したS203。インプレッサが同年7月にフェイス・リフトしたのを受けて、後継となるS204がデビューした。
 WRC(世界ラリー選手権)をはじめとしたスバルのモーター・スポーツ部門を統括するSTI(スバル・テクニカ・インターナショナル)がチューニングしたコンプリートカーのSシリーズ。ここで少しその歴史をおさらいしておくと、そもそもSTIがコンプリートカーを手がけたのは、98年、当時WRCで連勝中だったWRカーのロード・バージョンとして登場させた22Bが最初。車名にSが付いたのは2000年に登場したS201から。その後、02年に丸目の2代目インプレッサがベースのS202、涙目に顔が変わったS203が登場し、今回のS204へと続いている。
SUBARU IMPREZA S204/ スバル・インプレッサS204
 ちなみに、S201とS202は準競技車両のWRX STIスペックCがベースで、S203からはフツーのWRX STIにベース車両が変更されている。と言うものS203では、それまでの“筑波最速”向けのチューニングから、一般道での“走りの質”を追求する方向にチューニングが変更されたからで、今回のS204は、そのチューニング方法を基本に、より上質な走りを目指して開発されている。


凛として力強いたたずまい

 三鷹にあるSTIで受け取ったS204は抑制された迫力があった。ルーフにまで派手な空力パーツが付くスペックCと違い、フロント・スポイラーもリア・ウイングも控え目だが、たたずまいは凛として力強い。余計な空力パーツがない分、かえって凄みがある。
 乗り込んでみると、内装のデザインはインプレッサのままだ。ただし、インパネには艶消し塗装が施され落ち着いた雰囲気になっている。シートはS203同様レカロのドライ・カーボン製バケットだ。
SUBARU IMPREZA S204/ スバル・インプレッサS204
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 走り出してすぐに感じたのは乗り心地の良さ。S203も乗り心地のいいクルマだったが、さらに良くなっている。これは、S203では減衰力調節式だったダンパーが、より上質な乗り心地にチューニングされた固定式に見直されたためで、路面のザラザラした感触はもとより、目地段差を越えても強い突き上げを感じない。バシッではなくコトッと越えてしまうのだ。低速でもスポーティ・モデルにありがちなボディがヒョコヒョコする上下動はなく、街中でも快適だった。とはいうものの、もちろんダンピングは強力なので硬いことは硬い。嫌な硬さではない、ということだ。
 専用のボールベアリング式大径ターボが与えられた2リッターのエンジンは、基本はS203と同じ。しかし、コンピューターのプログラミングが変更され、320ps/6400rpmの最高出力こそ不変だが、最大トルクは44.0kgm/4400rpmへ1kgmながらアップしている。走り出せばすぐにわかることだが、これがとにかくパワフル。3000rpmあたりからターボが効き始め、バリバリバリという打楽器系のエグゾースト・ノートを響かせながら、そのまま一気に8000rpmのリミットまで気持ちよく吹け上がる。加速中は、シートに押し付けられた背中がはり着いたままだ。しかし、S204を走らせて一番気持ちがいいのはやはりワインディングだ。ステアリングはシャープのひと言。指1本分ほどの微舵にも鋭く反応し、狙い通りにラインをトレースできる。スプリングがノーマル比50%も強化されているため、タイトなコーナーを攻めてもほとんどロールは感じない。それでいて突っ張った感じがなく、路面が波打つようなコーナーでもボディをフラットに保ち、舐めるようにコーナリングできるのは、リア・サスペンションのリンク類にフリクションの少ないピロボールを使用しているからだ。
 S204はワインディングでももちろん速い。速いだけのクルマはたくさんあるが、対極とも言える速さと良い乗り心地を両立しているS204のようなクルマは国産では珍しい。大人の感性に訴えかけてくる上質でスポーティな乗り味は、あえて言えば、ポルシェに近いかも知れない。4枚ドアのインプレッサを上級なスポーツ・サルーンに仕立てたSTIに拍手を送りたい。

ステアリングとシフトノブはSTI製
ステアリングとシフトノブはSTI製。インパネは基本的にインプレッサと同じだが、艶消し塗装が施される。S203と同じドライ・カーボン製のレカロ・シートは、サイドが革となり乗降性が向上。クリア塗装された鍛造アルミのホイールはBBS製。フロント・サスペンションの付け根とリア・アッパー・マウントに付くヤマハと共同開発のパフォーマンス・ダンパーは、ボディの振動吸収に効果がある。



(2006年4月号掲載)
 
 
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