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フォーカス・ベースの準ミニバンがやってきた!


フォード・フォーカス C マックス
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FORD FOCUS C-MAX/フォード・フォーカス C-MAX
フォーカス・ベースの準ミニバン。しかし、マツダ・アクセラやボルボS40と共通の“C1プラットフォーム”の採用は現行フォーカスより1年早い。フォーカスのルーフをつまんでビュッと背だけを高くしたような外観は、飾りがなくスッキリとしている。風洞実験に300時間を費やし、空力に優れたCd値0.29を実現。後席をダブル・フォールディングした状態での荷室容量は1403リッター、すべて取り外すと1620リッター(すべてVDA方式)。下の大きな写真はリア・シートを斜め後方にスライドさせたところ。真後ろではなく中央寄りに斜めにスライドさせることで、特に肩回りに余裕ができる。価格は280万円。




いいもの見つけた!


03年のジュネーブ・ショウでデビューしたフォード・フォーカスC-MAXがついに上陸。
快適性、操縦性、信頼性で勝負します!
文=荒井寿彦(本誌) 写真=神村聖



ラインナップがイッキに充実

 フォード・フォーカスの高性能モデル、STに続き、フォーカス・ベースの5人乗り準ミニバン、フォーカスC-MAXが発売された。
 本国デビューは03年。3年越しの上陸とはいえ、C-MAXが導入され、いままで限定発売だったSTがカタログ・モデルになったことで、フォーカス・シリーズのラインナップはイッキに充実した。
 このテコ入れにより、欧州で快進撃を続けるフォーカス・シリーズを日本でもヒットさせたい、とフォード・ジャパンは考えている。
 C-MAXの試乗会はSTと同催。茨城県の阿見飛行場で開かれた。滑走路を借り切って「ブレーキ」、「ダブルレーン・チェンジ」、「スラローム」のテスト・コースが赤いパイロンで作られていることからも、フォード・ジャパンの意気込みが感じられた。
 車名はCOMFORT(快適性)、CONTROL(操縦性)、CONFIDENCE(信頼感)の3つの“C”をMAXIMUM(最高レベル)で実現したことを表しているという。
 全長×全幅×全高=4330×1825×1580mm。フォーカスより95mm背が高いとはいえ、立体駐車場に収まる高さである。ホイールベースはフォーカスと同じ2640mm。
フォード・フォーカス C マックス
 ライバルはVWゴルフ・プラス。“ハッチバックでは小さくミニバンでは大き過ぎる”という人がそんなにいるのか? と思うけれど、VWゴルフ・プラスやメルセデス・ベンツBクラスの登場が何よりC-MAXの欧州での成功を物語っている。
 VWゴルフ・プラスと比べると125mm長く、65mm幅広く、25mm低い。ライバルよりワイド&ローな外観がCONTROLの“C”を印象づける。
 メタリック・ブルーの1台に乗り込んだ。天井が高いことに加えて、インテリアのデザインがシンプルでスッキリしているので広々感がある。着座位置も高めで見晴らしがよく、気持ちがいい。
 特筆すべきは4:2:4に分割された後席。すべて折り畳みと取り外しが可能なうえ、センター・シートの座面を跳ね上げると、両側のシートを車体中央寄りに斜め後方にスライドできる(後方に100mm、内側に60mm)。足元と肩回りがゆったりとしたキャプテン・シートが生まれ、後席の快適性がマックスになるというわけだ。



エンジンは2リッター直4のみ

 テスト・コースを走る前に一般道へ鼻を向けた。エンジンはフォーカス2.0と同じ2リッター直4デュラテック。2500rpmで最大トルク18.9kgmの84%を発揮する低速トルクの豊かなエンジンで、1430kgのボディを軽快に発進させる。ダッシュボードのセンターに生えた4ATのシフトレバーの操作性がいい。マニュアル・モードを備えており、後ろに引くとシフトアップ、前へ押すとシフトダウンはBMWと同じ。体感Gの方向と一致する方式にこだわったという。
 乗り心地は素晴らしい。前マクファーソン・ストラット、後マルチリンクのサスペンションは電子制御を持たないが、動きは非常にしなやかだ。阿見飛行場周辺の一般道はかなり荒れていたが、不快な突き上げを感じない。発進停止時のテール・スクウォット、ノーズ・ダイブも非常に小さいことが信号のたびによくわかった。確かにCOMFORTの“C”はレベルが高い。
 2つ目の“C”であるCONTROLをテスト・コースで試す。ダブルレーン・チェンジ、パイロン・スラロームともに、とても安定感のある走りを披露。重心が低く、ロールの具合が自然でロールによる恐さを感じない。しなやかな脚はここでも大活躍、路面をガッチリつかまえている感じがなんとも心強かった。
 3つ目の“C”である信頼感は1日限りの付き合いだったが十分にもてそうだ。派手ではないが、いいもの見つけた! と感じさせる1台である。


フォード・フォーカス C マックス
ESPをはじめ、EBA(エマージェンシー・ブレーキ・アシスト)、EBD(電子制御式制動力配分)、ABSを標準装備。内装はドイツの検査機関「TUV(テュフ)」認定の“アレルギー・フリー”素材を使用する。日本仕様は2リッター直4のみ。最高出力145ps/6000rpm、最大トルク18.9kgm/4500rpmを発生する。前席は6ウェイのパワー・シート。



(2006年7月号掲載)
 
 
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