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ロータス・エキシージSをサーキット・テスト!


LOTUS EXIGE S/ロータス・エキシージ S
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LOTUS EXIGE S

ロータス・エキシージS
富士ショート・コースでドリフトを決めるエクシージS“スーパースポーツ”。トラクション・ コントロールとLSDを組み込んでいるので、ドライビングの自由度が高い。3795×1725×1160mmのボディに2300mmのホイールベースで、車重は935kg。1796ccのトヨタ製DOHC16バルブにスーパーチャージャーをかけて、221ps/7800rpmと22kgm/5500rpmを発生し、0-100km/hを4.3秒でカバーする。最高速は240km/h。






これが究極。


ロータス史上最強のロード・ゴーイング・モデル、221psのエキシージSが日本に上陸、
サーキットでテストした。
文=鈴木正文(本誌) 写真=望月浩彦



純粋ドライビング・マシン

 アルミニウムの押し出し成型材を接着剤とボルトによって接合してつくり上げた超軽量のバス・タブ式ボディ/シャシーに、4気筒をドライバー背後のミドに搭載した2座スポーツカー、それが現代のロータスである。オープンのものがエリーゼ、クローズド・ルーフを持つものがエキシージと呼ばれるが、どちらもエンジン背後の小さなカーゴ・スペースに入るのはボストン・バッグ程度、2人乗りすれば2人の人間以外には何も乗せられないという点ではおなじだ。運転して移動する、ということのほかは何もで
LOTUS EXIGE S/ロータス・エキシージ S
きない。この2台よりも純粋なドライビング・マシンは、ロード・ゴーイング・カーとしては存在しない。
 そのロータスのうち、エキシージに追加された最新モデルがエキシージS。トヨタ製1.8リッター直列4気筒DOHC16バルブ(2ZZ-GE型)にルーツ式スーパーチャージャーを付加し、ロータス・オリジナルのエンジン・マネジメント・システムによってチューンされるエンジンは、ワン・メイク・レース用のバリエーションを別にすれば、ロータス史上最強の221ps/7800rpmの最高出力を発生する。エアコンを標準装備した車重はわずか935kg。1トン当たり236psというスーパーカー並みの出力/重量比をもってして、0-100km/hをわずか4.3秒と、ポルシェ911GT3とまったく同じタイムで駆け抜ける。フェラーリF430の4秒フラットには及ばないが、小さな4気筒によるこのパフォーマンスはケタ外れ、軽さがいかに効くかということの証明だ。
 エキシージS日本仕様車の試乗会が開かれたのは、富士スピードウェイのショート・サーキット。1周1kmあまり、メイン・ストレート・エンドでほんの一瞬4速に入るほかは、もっぱら2速と3速でカバーするテクニカル・コースで、ハンドリング・マシンたるエキシージSにはうってつけだった。



2つの仕様

 用意されたのは“ツーリング”と“スーパースポーツ”の2台。ツーリングはフル・レザー・インテリアやパワー・ウィンドウ、防音パネルなどをパッケージした仕様で727.65万円、スーパースポーツはツーリング・パックに加え、スポーツ・シート、ロールオーバー・バー、調整式ダンパー&スプリング、調整式フロント・アンチ・ロール・バー、リア・シャシー用強化ブレース、鍛造アロイ・ホイールなど、サーキット走行を想定した装備を持って795.9万円。ちなみにノー・オプションのSは690.9万円である。
 それぞれで7、8ラップずつ走った。とくにサーキット向け装備を持たないツーリングでも、レーシング・スピードでガンガン走ってなんら不満をおぼえなかったことにはおどろいたが、これまでの192psのエキシージよりはるかに速いこと、トルク伝達がスムーズなことが強く印象に残った。さらに、低回転域から発生する有効なトルクのおかげで、カップ240Rよりもドライバビリティが高く、運転しやすい。スーパーチャージャーのレスポンスはよく、過給ユニットに特有のトルクのつきのもたつき感もなかった。これで究極のエキシージが誕生した、とおもった。
 テスト車のスーパースポーツには、トラクション・コントロールとLSDが組み込まれていた(合わせて29.4万円のオプション)。トラコンはスロットルのみ必要に応じて絞るもので、ブレーキ制御まではしないから、コーナーへの進入でも立ち上がりでもテール・スライドを抑制することはない。過剰なホイール・スピンを抑えるだけで、ドライバーの自由をまったく奪わないのがロータスらしい。これにLSDを付けると積極的ドライビングの余地はさらにひろがる。ツーリングでもスーパースポーツでも、エキジージSは感動のドライブ・フィールをもたらす。力のあるエンジンを得て、従来にも増して意のままに走れるからだ。


スーパースポーツ仕様ではブラックアウトされた鍛造ホイールになる
スーパースポーツ仕様ではブラックアウトされた鍛造ホイールになる。フロント16インチ、リア17インチの前後異径。インタークーラー付きのルーツ式スーパーチャージド・ユニット。エンジン・スタート・ボタンはオプション。リア・ウィングは115度の角度で固定される。リア・エンドにディフューザー。



(2006年8月号掲載)
 
 
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「ENGINE 2014年3月号」以前の定価表記は、発売時の定価になっております。
予めご了承くださいますようお願い申しあげます。



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