スイフトが新エンジンとCVTを得てトップランナーに。 |
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スズキ・スイフト スズキとしては初めてといってもいい本格的な世界戦略車の第1弾として、2004年に投入されたBセグメント・カー。名称こそ前任機種から受け継いだものの、クルマは完全な新開発。競争激甚で、要求も厳しい欧州市場においてもライバル勢に真っ向勝負を挑める内容を実現することを目指して開発された。今回のマイナーチェンジでは、1.2リッターの新開発エンジンにCVTを組み合わせて投入した。1.3の5MT仕様や1.5リッター・モデルには大きな機械変更はない。スイフト・スポーツはM/Tのギア比を欧州仕様と同じものに変更したほか、ESPの標準装備化も行われている。ATモデルの機械内容はほぼ従来どおり。 身体が喜ぶ柔らかさ これまでも十分魅力的だったスズキ・スイフトが マイナーチェンジで、さらにいっそう輝きをました。 これならクラス・ベストといっていい。 文=齋藤浩之(本誌) 写真=小林俊樹 クラス最良の1台になった! 「いいよねぇ。フランス車よりフランス車だよねぇ」。試乗会会場で出会った下野康史さんは、開口一番そう言った。たしかに、言うとおりだと思う。乗り心地がいい。 欧州車なみにたっぷりとしたサイズが確保されたシートはむしろ硬めといっていいそれだけれど、脚が驚くほど柔らかい。タイヤは185/60R15Hというサイズだから、この柔らかさはやはりサスペンション・セッティングの妙に因るものといっていいだろう。大きなうねりに出くわしても、しなやかに脚を縮め、スーッと綺麗に収める。ボディが大げさに揺すられたりすることがない。スプリングの柔らかさに比べて、ダンパーの減衰力は十分確保されている。しかも、スタビライザーは強めに効かせてあるようで、過大なロールを伴うこともない。ゆったりとしたリズムに乗って右に左にと、山道も楽しく走れる。ただだらしなくフニャフニャと柔らかいのとは違う。
もちろん、しなやかな脚を実現するためにはサスペンションに、然るべき強度や容量が確保されていなければならない。できの悪い脚は固めてしまえばごまかしがきくが、柔らかくするには、なにより基本設計がしっかりしていないと、結果はろくなことにならない。現行スイフトの脚の確かさを、この柔らかさは証明するものといってもいいのである。 実用小型車としてきわめて健康的な空間設計が施されたスイフトはだから、これまでも魅力的な1台だったのだけれど、新しいパワートレーンを得たことによって、ますますその輝きを増した。これまでの1.3リッター・モデルはAT仕様で乗る限り、それが最も凡庸な部分だったが、一気にクラス最先端の水準に躍り出た新しい1.2リッター・モデルは、躊躇なくクラス最良の1台と推薦できるクルマになった。 エンジンのできそのものがいいうえに、変速機もCVTに変更されて持てる力を根こそぎ引き出せるようになっているから、ストレスなく引き出せるパワーはこれまでの1.3リッター+ATとは比べ物にならないほど充実している。ひとことで言って、爽やかなのだ。
だけでなく、これまでは2速、3速で感じることがままあった駆動力の不足をほとんど覚えなくなった。これには、レヴ・リミットが7200rpmへ引き上げられたことも助けになっている。スイフト・スポーツは、山道を駆け回るのがいっそう楽しくなった。 ステアリングホイールがもう少し引き寄せられれば、言うことのない1台なのに、そこが惜しいっ! ![]() スイフト・スポーツにも改良が加えられた。5MTのギア比変更とレヴリミット引き上げによって、とくに山道での楽しさが増している。後席はダブル・フォールディング式から、バックレストのみを前倒しするタイプに変更されているが(スイフト・シリーズ全モデル)、これは後席の乗り心地と荷室の使い勝手向上に結びついている。欧州仕様のスイフトにも同様の変更が加えられるという。
(2007年8月号掲載)
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