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05年8月、レクサスの国内導入と同時に登場した現行GSが2年目の小改良を受けた。


LEXUS GS/レクサスGS
LEXUS GS/レクサスGS
ジュジャーロ・デザインの高級サルーン、トヨタ・アリストを元祖とするレクサスの中型モデル。上と下に挟まれた真ん中が地味なのは致し方のないところで、05年の初登場時は月販1100台が目標だったけれど、今回は同500台に下方修正。とはいえ、北米では販売好調だそう。GSは「グランド・ツーリング・サルーン」の意。初代は2000年登場。2代目として初のフェイスリフトとなる今回、外観ではフロント・グリル(写真参照)と前後バンパー、アルミ・ホイールのデザインが変わった。操舵フィールを上げるべく、ステアリングのギアボックスのガタづめを敢行。4.6リットルV8はデチューンせずとも……。



ハイブリッド、450hがイイ!
注目はLSと同じ4.6リットルV8+8ATではあるけれど……。
文=今尾直樹(本誌) 写真=佐藤正勝
ハイブリッド、683万円から

 新型GSの目玉は、LS用4.6リットルV8+8ATが、それまでの4.3リットル+6ATに換えて移植されたことであろう。パワートレインをGS用にイチから見直し、とりわけ8ATは変速プログラムをスポーティ側にちょっぴり振っている。車重が軽いことも、LSより走りを楽しくしている。そう開発担当者は語るのであった。そもそもレクサスはトヨタよりドライバーズ・カーに近いのである、と。
 ホイールベースでLSより120mm短いGSは、4.6リットルV8搭載車同士で比較すると、200kg軽い。最高出力347ps/6400rpm、最大トルク46.9kgm/4100rpmと、LSの385ps、51.0kgmよりいずれも控えめになっているのは、価格がLSより100万円ほど控えめゆえの政治的配慮ではあるまいか。実際に試乗してみると、感動も控えめであったのだけれど。
 というのも、筆者の場合、今回初めて乗った3.5リットルV6+モーターのハイブリッド、450hにいたく感動したからだ。GSの本命は450hである、と私は断言する。いや、レクサスの開発担当者もそう語っておられる。価格的にも、ハイブリッドの450hは683万円からで、661万円からのGS460より上の位置づけになっている。とはいえ、この価格差22万円はないに等しい。GS450hは自動車グリーン税制の適合車ゆえ、平成21年3月末までの購入時の自動車取得税が5%から3%に、購入した翌年の自動車税5万8000円が2万9000円に軽減されるからだ。ちなみにLS460とLS600hだと、200万円も違う。
LEXUS GS/レクサスGS


得難い次男坊キャラ

 GS450h“version L”で私は富士スピードウェイの敷地内にあるレクサスの研修施設から山中湖側に至る峠道を走った。3.5リットルV6+モーターのハイブリッドは、ガソリン・エンジンの最高出力296psと電気モーターの同200psを単純に足すと計496ps、トルクは計65.5kgmにも達する。4.6リットルV8を圧倒する高出力&大トルクなのだ。おまけに5分の2がモーターだから、V8以上に静かで滑らか。電気式無段変速機も効いている。車重1910kgと、V8モデルより120kg重いにもかかわらず、急な峠道をきわめてスムーズに、思うままに登る。運転してのフィールもハイブリッドのほうがいい。リアにニッケル水素バッテリーを積むハイブリッドは、前後重量配分が51対49とほぼ理想的なのに対して、V8は54対46とやや前が重たい。ハイブリッドから乗り換えると、フロント・ヘビー感があるのがなにより気になる。ま、いずれ慣れるけれど。  ハイブリッドは、前述したようにリアにバッテリーを積むため、スペア・タイヤのスペースがない。ゆえにランフラット・タイヤ専用設定となる。それでありながら、まったくゴツゴツ感がないこともV8モデルを上回る。重さがいい方向に効いているのか。電子制御の可変ダンパー、AVS(Adaptive Variable Suspension System)はV6モデルも含めて標準装備となり、ナビゲーション・システムと協調して、地図上から峠道だと判断したり、あるいは一度通った道は記憶するなどして、あらかじめ最適の硬さを自ずと選ぶ。直進時には乗り心地を優先し、コーナリング時にロールを抑えるアクティブ・スタビライザーは450hにのみ標準だが、これも含め、足まわりの見直しによってGSはブカブカ感のない、スッキリしたクルマにカイゼンされたとはいえる。セッティングは当然、ハイブリッド、V8、V6でそれぞれ異なっており、私見ではハイブリッドが最もイイ。もしハイブリッドに欠点があるとすれば、回生ブレーキの吸い付くようなフィーリングだろうけれど、これこそじきに慣れる。  ものすごく静かで滑らかで、そこそこスポーティ。GS450hはレクサスのサルーン3兄弟にあって、一見地味ながら、じつは優秀でエキセントリックだったりする、得難い次男坊キャラである、と私は思う。
LEXUS GS/レクサスGS
ダッシュボードは不変ながら、内装色と本木目パネルの組み合わせを従来の4通りから18通りに。ターン・ランプ付きドア・ミラーを新採用。LSから移植したパワートレインはV8+8AT。レクサスはLS、IS、SCも一部仕様変更された。「(レクサスは)毎年進化している。欧州メーカーと一緒。それが許されるクルマ」とは開発担当者の声。



2008年1月号掲載



 
 
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