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真打1.8Lターボ+ATのデルタに乗る。


LANCIA DELTA1.8 TURBO 16V
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LANCIA DELTA1.8 TURBO 16V



イタリアのエレガンスは速い!


ガレージ伊太利屋にデルタのATモデルが入荷した。
エンジンはオールニューの1.8リッター直噴ターボだ。
文=齋藤浩之(本誌) 写真=小野一秋



 この仕様が日本では新型ランチア・デルタの主力モデルといっていいと思う。これまでに上陸したガソリンの1.4ターボ(150ps)とディーゼルの1.6ターボ(120ps)は、いずれも3ペダルの6段マニュアル・ギアボックス付きだったが、新たに加わったこの1.8ターボは2ペダルの6段オートマティックが組み合わされるからだ。
 新型デルタ・シリーズで最も強力なパワー・ユニットとなる1.8ターボ・エンジンは、フィアット・グループの最新世代ユニットだ。シリンダー・ブロックからオールニューのこの4気筒エンジンは、排気量1742cc。燃料供給は燃焼室直噴型。これに1基のターボチャージャーが加わる。ランチアはバランスシャフトの信奉者でありつづけてきたが、きわめて長いコンロッドを使うことで、それなしでも低振動の4気筒エンジンが実現できたという。ランチア(フィアット)はこれを3.2リッターのV6に代わるユニットと位置づけているが、200psの最高出力だけを見ると、高い出力値が珍しくない日本車のスペックを見慣れたひとには大したことがないように思えるかもしれない。
でも、200ps/5000〜5500rpm、32.6kgm/1400〜3750rpmという数字をよくみれば、ディーゼル・エンジンで培った技術が存分に織り込まれた、回さなくてもパワフルな、ダウン・サイジング世代の過給ガソリン・エンジンであることが分かる。低中速回転域では優に3.5リッター級にも匹敵するトルクをつむぎ出すのだ。
 じじつ、この日、東京麻布にあるガレージ伊太利屋のショールームから借り出したデモカーを、Dレインジで走らせ始めると、デルタはほとんど回転を上げずに軽々と都内の雑踏を泳いでみせた。
LANCIA DELTA1.8 TURBO 16V/ランチア・デルタ1.8ターボ16V
(上)優に3リッター級の仕事をしてみせる新開発1.8Lターボ過給エンジン。
(下)標準価格は458.0万円。フル装備のテスト車は533.6万円だった。
ターボラグはほとんど察知できないし、アイドリングのすぐ上から発揮される大トルクも上手くマネジメントされていて、荒々しさは微塵もなく、速度の上げ下げが意のままになる。アイシンAW製の6段ATとのマッチングは上々だ。
 高速道路へ上がっても余裕綽々。疾風のように速い。試しにと思って、ATのモードをスポーツに切り替えると、そこは上品なランチアといえどもイタリア車。変速プログラムはがらりと変わって、俄然血気溢れる走りっぷりになる。低いギアで引っ張る引っ張る。気の弱いひとはびっくりしてしまうかもしれないと思うほどだ。でも、大丈夫。操作性のいいパドル・シフターがステアリング・ホイール裏に付いているから、マニュアル・モードでこれを使えば、上品かつすこぶる速く、という走らせ方もなんなくできる。
 いろいろな顔を使い分けることができるのだ。
 嬉々として走らせていたら、映画「天使と悪魔」でローマの街中を疾走するデルタがフラッシュ・バックした。イタリアのエレガンスは速いのだ。

フラウ・レザーは注文装備(標準はファブリック)となる
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フラウ・レザーは注文装備(標準はファブリック)となる。望めば、このクルマのようにダッシュボードも革張りにできる。



(2010年1月号掲載)
 
 
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