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史上最速のベントレー上陸!


BENTLEY CONTINENTAL Supersports Coupe/ベントレー・コンチネンタル スーパースポーツ
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BENTLEY CONTINENTAL Supersports Coupe



スーパースポーツは真にスーパーだ。


630ps! 81.6kgm! 0-100km/h加速3.9秒! スーパースポーツは真にスーパーだ。
文=齋藤浩之(本誌) 写真=望月浩彦


 コンチネンタル・スーパースポーツは期待したとおりのすごいクルマだった。昨年の暮れ、英国クルーの本社を訪ねた折にちょっと運転させてもらっただけでも、その片鱗を覗いたような気がして、胸が高鳴ったのを思い出す。上陸したての1台に袖ヶ浦フォレスト・レース・ウェイで鞭を入れ、後日借り出して高速道路を中心に存分に走り回ることのできたいま、あの時に抱いた期待はけっして間違っていなかった、と確信するに到った。
 ベントレー史上、最強最速のロード・カーとなるコンチネンタル・スーパースポーツは、まるで一流フルオーケストラのようなクルマだ。細やかに胸を震わすようなソロのピアニッシモから、全霊をもって鳴るトゥッティによるフォルテ・フォルティッシモまで、いささかも乱れることなく、なにもかもが美しい連なりをもって変わりゆく。
 混雑する都会の雑踏のなか、トラックやタクシーに埋もれるようにして這いずりまわるときには、あるいは、路地裏をするすると抜けるときには、これ以上ないくらいにジェントルな身のこなしを見せるかと思えば、高速道路ではそれこそ疾風の速さを見せ、サーキットに踏み入れば、半端なツーリング・カーなど寄せ付けもしないタフネスぶりを披露してみせる。繊細にして屈強。どんな場面でも足元はいささかも乱れない。とてつもないダイナミック・レインジをこのクルマは携えている。
 ベースとなったコンチネンタルGTスピードから110kgもの軽量化を果たしてもなお2.2tを超える巨体とは、にわかには信じがたい。身のこなしはどこまでもタイトに引き締まっている。滲みやブレはいっさいない。そこに得も言われぬみっちりと中身の詰まった重厚感がともなっていることに気づき、初めてその重量が本当なのだと知る。
BENTLEY CONTINENTAL Supersports Coupe/ベントレー・コンチネンタル スーパースポーツ
(上)スポイラーは自動設定だと日本の法定速度を超えた領域で立ち上がる。
(下)20インチ・ホイール一杯にカーボン・セラミック・ブレーキが収まる。
 なのに、いちばん辛いはずのブレーキは、サーキットですら音を上げない。スーパースポーツ専用の20インチ・ホイールのなかいっぱいに収まるカーボン・セラミック・ブレーキも伊達ではないのだ。ベントレー用に開発されたピレリのPゼロはスーパースポーツ専用というわけではないそうだけれど、それだって、6リッターもの12気筒ツインターボ・エンジンをノーズにオーバーハングさせて載せていることを思えば驚異的なタフネスぶりだ。
 絶妙な当たりの優しさがありながら、ガチッと上体をホールドする専用バケット・シートに抱かれた瞬間に覚える「これは只者じゃないぞ」という期待は、ついぞ裏切られることがなかった。
 最強最速のベントレーはとてつもないクルマだ。

BENTLEY CONTINENTAL Supersports Coupe/ベントレー・コンチネンタル スーパースポーツ
(左)カーボンがふんだんに使われる。豪奢ななかに凄みの効いた雰囲気だ。(右)シートやトリムは革とキルティングの施されたアルカンタラのコンビ。



(2010年6月号掲載)
 
 
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