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ランボルギーニ・ガヤルド・スパイダーにマイアミで乗る。


LAMBORGHINI GALLARDO SPYDER
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LAMBORGHINI GALLARDO SPYDER



思いっきり踏んでこそ、楽しい!


昨年秋のフランクフルト・モーターショウでデビューした、ランボルギーニ・ガヤルド・スパイダーの
国際試乗会が米マイアミで開かれた。
サーキットも含むテスト・ドライブの印象を、本誌ムラカミがリポートする。
文=村上 政(本誌) 写真=ランボルギーニ・ジャパン


 ランボルギーニ・ガヤルド・スパイダーの国際試乗会は、米フロリダ半島のマイアミを舞台に行なわれた。世界有数のリゾート地の抜けるような青空の下、ランボルギーニのオープン・スポーツカーを走らせる機会など、人生のなかでそう訪れるものじゃない。新年早々、そんな経験ができるとは、なんと幸運なことか。
 だが、果たして速度制限にシビアな米国で、最高速300km/hを超えるイタリアン・スーパー・スポーツの試乗など、満足にできるものなのか。そんな疑問を抱きつつ日本を発ったが、杞憂に終わった。今回の試乗会には、公道のほかにサーキットを使ったスペシャル・ステージが用意されており、むしろ、そちらの方が試乗の中心だったのである。
LAMBORGHINI GALLARDO SPYDER/ランボルギーニ・ガヤルド・スパイダー
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 毎年3月、インディカー・シリーズの開幕戦が行なわれるホームステッド・マイアミ・スピードウェイ。オーバルとロード・コースを組み合わせた、典型的なアメリカン・サーキットだ。そこで、オープン時307km/h、クローズ時314km/hと発表されたガヤルド・スパイダーの最高速に挑戦! とまでは行かなかったけれど、思う存分、アクセレレーターを踏みつけ、ランボルギーニの新しいオープン・スポーツカーの真価をテストすることができた。
 その印象を記す前に、まずは、この斬新なまでにエッジの立ったエギゾチック・カーのスタイリングをとくと観察し、そこに盛られた新たなテクノロジーを確認しておこう。

巨大なエンジン・フード

 昨年のフランクフルト・モーターショウでデビューした、ガヤルド・スパイダーの特徴は、緊急時の雨よけの幌しか持たないムルシエラゴ・ロードスターとは違い、日常的に使用可能な電動ソフト・トップを備えていることだ。その開閉機構は極めて複雑かつ精巧にできているが、操作自体は至極簡単。センター・コンソールに設けられた小さなボタンを押し続ければ、ソフト・トップを閉じた状態から、約25秒で、頭上に青空を眺めることができる。
 まず、左右の窓が半分まで開き、リアの窓が下まで開く。次にソフト・トップの後ろに突き出したフィン状の部分が角のように持ち上がった後、カーボンファイバー製のエンジン・フードが後部から開いて後方にズレる。そして今度は前側が持ち上がり、大きく口を開けていく。この状態で突風が吹いたら、飛んで行ってしまうのではと心配になるほどエンジン・フードは巨大だが、軽い。
 その下には5リッターV10ユニットがあるはずだが、真上にソフト・トップを収納するための箱が載せられているため、少し左側にオフセットする恰好で、やや斜めに縦置きされたV10本体は、見ることができない。ちなみにエンジンが左側にオフセットして置かれているのは、右側に、動力をフロント・アクスルに伝えるためのシャフトが通っているためだ。
 そして、ソフト・トップが折り畳まれるようにして収納ボックスに仕舞われると、再びエンジン・フードが下がってきて、フタが閉じられる。オープンにした時のガヤルド・スパイダーは、ため息が出るほど美しい。思い切り寝たAピラーの角度がクーペ以上に強調され、コクピットが飛行機のように前方に位置していることがあらわになっている。
LAMBORGHINI GALLARDO SPYDER/ランボルギーニ・ガヤルド・スパイダー
(上)内装のデザインは基本的にクーペと同じ。オプションは豊富で、このテスト・カーのようにステアリング・ホイールにカーボンを使ったり、アルカンタラを貼るなど、カスタマイズできる。
(下)エンジン・フードはカーボン・ファイバー製。複雑な構造のヒンジによって支えられており、ルーフの開閉時には、独特の動きをともなって大きく口を開ける。
 スパッとルーフを切り取ったようなショルダー・ライン。極端に短いリア・オーバーハング。シャープな直線で形作られたエア・インテーク。これほど潔い線と面で構成されたクルマを、私はほかに知らない。
 カーボン製のエンジン・フードを除くすべてのボディ・パネルはクーペ同様アルミ製で、骨格にもアウディの設計によるアルミ・スペース・フレームが用いられている。重量はクーペ比140kg増の1570kgだ。
 パワートレーンはクーペと共通だが、昨年登場した限定車のガヤルドSE以来、06年モデルからはスタンダード・モデルのクーペも5リッターV10の許容回転数を200rpm引き上げ、8000rpmにして、最高出力をこれまでより20psアップの520psまで増強している。その一方で、ギア比を全体的に引き下げ、よりクロース・レシオ化して、加速性能の大幅アップを図っているのだ。スパイダーはそれをすべて受け継いでおり、0-100km/h加速は、クーペよりコンマ3秒遅い4.3秒。05年までのクーペが4.2秒だったことを思えば、オープンとしては凄まじく速い。
 しかし、最大のライバルであるフェラーリF430スパイダーが、1520kgと軽いこともあり、4.1秒を誇っていることを、ここに記しておこう。あとは駆動方式の違いなどによる操縦性や乗り味の違いが評価のポイントになってくる。


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