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SLKベースの2座クーペ、クライスラー・クロスファイアに乗る。


ルックスだけじゃない

 試乗会は神戸で開かれ、六甲周辺をドライブした。室内はイギリスのスポーツカーのような薄暗さに包まれている。タイトな空間である。乗り心地はけっこうイイ。足回りにストローク感がある。巨大なタイヤは、サイド・ウォールがソフトでショックを吸収するスペシャルなミシュラン・パイロット・スポーツ。巨大であるがゆえに、低速ではいわゆるバネ下の重さを感じることは否定できないが、ボディがまことにしっかりしている。固定ルーフに加え、リアのバルクヘッドが効いているのだろう。空爆に耐える要塞のごとき感覚。その空爆的衝撃は自分で選んだタイヤから生まれているわけだが。
タイヤ・サイズは前225/40ZR18、後ろ255/35ZR19
タイヤ・サイズは前225/40ZR18、後ろ255/35ZR19!
 3.2リッターV6は3000rpm以下なら、控えめな排気系のこもり音を別にすれば、意外と静かだが、それ以上回すとボオオオオオッと豪快なサウンドを発する。
 タイヤがでっかいから、ステアリングは重め。SLKもそうだけれど、ターンインはさほどシャープではない。ステアリングのロック・トゥ・ロックは3.1回転とスローな設定。
 2400mmというショート・ホイールベースのFRに、アウトバーンの国、ドイツのエンジニアリングは高速安定性を求められる。それがメルセデス・ベンツともなればなおさらに。おまけに、初期加速は重々しい。SLKベースのクロスファイアが六甲のようなワインディング・ロードでタイクツなのは、予想できたことである。つまりは、山道ではなくて、アウトバーンをぶっ飛ばす小型スポーツ・クーペなのである。
CROSSFIREとは、「十字砲火」「(言葉・意見などの)激しいやりとり」の意
CROSSFIREとは、「十字砲火」「(言葉・意見などの)激しいやりとり」の意。時節柄、民主的に行きたいですね。
 実際、後日走った箱根ターンパイクや東名高速の大井松田あたりの高速コーナーの連続はオモシロイ。3速、4速でのフル・スロットルは快音と快加速、レブ・リミットの6000まで引っ張って自動的にシフトアップさせると、シュパッというレーシィな排気音が後ろから聞こえてくる。ルックスだけでも価値があるのに、ドライブしても楽しいのである! 価格は1仕様のみで490万円。スピーカー6個のインフィニティのカー・オーディオもついてくる。


SLKをモディファイした運転席まわり
SLKではルーフ収納用スペースが荷室に
SLKをモディファイした運転席まわり。


SLKではルーフ収納用スペースが荷室に。オプションで中を隠す棚フタが用意される。スペア・タイヤはない。パンク修理剤と空気入れを装備。


CHRYSLER CROSSFIRE
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CHRYSLER CROSSFIRE
ロールは自然で穏やか。ロール・スピードが遅いので安心。



(2004年3月号掲載)


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「ENGINE 2014年3月号」以前の定価表記は、発売時の定価になっております。
予めご了承くださいますようお願い申しあげます。



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