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ランドローバー・ディフェンダー110上陸!


LAND ROVER DEFENDER/ランドローバー・ディフェンダー
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シーラカンスは生きていた。


昨年、フォードの最新ディーゼルが搭載される等の小改良を受けた
英国のアイコンの並行輸入がはじまった!
文=今尾直樹(本誌) 写真=小林俊樹



LAND ROVER DEFENDER/ランドローバー・ディフェンダー
122ps/3500prm、36.7kgm/2000rpmを発生する2.4リッター直4ターボ・ディーゼル。1500〜2700rpmで30kgm以上のトルクを維持。ストップ&ゴーは苦手だが、郊外に出たら水を得たシーラカンス。
プレミアム・カー・インポート

 ある日、ロータスの輸入元のLCIに立ち寄ったら、地下駐車場の片隅に新車のディフェンダーが置いてあった。LCIがPCI(プレミアム・カー・インポート)なる新組織を立ち上げ、ロータス以外のまだ見ぬ世界のプレミアム・カーを輸入するという。その第1弾がランドローバー・ディフェンダーなのだそうだ。
 なんてオシャレな選びであることか。ディフェンダーはスポーツカーでこそないけれど、1948年の原型を残したまま、変わらぬスピリットで生産され続けている、英国のアイコンのひとつである。 そのストイシズムは、モーガンにもミニにもロールズ・ロイスにもあい通じる気がする。そのディフェンダーの最新モデルがわが国が誇るきわめて厳しいディーゼルの排ガス規制であるところの「新長期規制」をパスしたというのだからめでたい。
モダン化された運転席まわり
モダン化された運転席まわり。シートは座面が小さい。試乗車は貨物登録ゆえ5名乗車。乗用登録だと7名乗車。
ロールは大きい。ブレーキはオーバー・サーボ気味の現代のクルマに慣れていると効かないも同然。
なお、筆者が試乗した1号車は、ものの試しに、と貨物の1ナンバーでとったけれど、フォードの最新2.4リッター直4コモンレール・ディーゼル・ターボは乗用登録でもパスできるという。
 私の記憶の中のディフェンダーは、はねるような乗り心地とまっすぐ走らない直進性の持ち主で、もちろんエアコンがプアで、フロント・スクリーンの下に換気口がついている、ほぼオールド・カー。そのディフェンダー、輸入の途絶えている間に小改良を受けていた。
 ひとつは前述した2.4リッターの直4ディーゼル・ターボを搭載したこと。同時に、ゲトラグ製6段マニュアルを得たこと。インテリアでは、ディスカバリー3と同じダッシュボードが採用され、イッキにモダンになった。ステアリングはあいかわらずだが、より効率のよいヒーター、ベンチレーション・システム、それにエアコンがついた。私はこのディフェンダー110XS SWという最高級モデルに乗り、軽井沢を目指したのだった。


ランドローバー・ディフェンダー



奇跡をどうもありがとう

 4WDの中でもひときわ高いシート・ポジションには、よじ登るようにでないとたどり着けない。座るとたいへん見晴らしがいい。小型トラックと同じ高さがある。シートは小さくて、直立したサイド・ガラスがすぐ横に迫る。オリジナル・ミニの後期型がこうだった。422マイル、675kmしか走っていない新車であるにもかかわらず、シフトは存外軽い。クラッチは重いが見た目ほどには重くはない。モダンな重さなのである。発進は低速トルクに優れるディーゼルゆえ簡単。少々乱暴にクラッチを離しても、スッと前に出る。でも、そこからアクセルを踏んでも加速しない。車重が2040kgある。このディーゼル・ターボは1000rpm以上回っていないと、いうべきトルクを発揮しない。あせってアクセルを踏み込むとラグを感じて、ますます遅く感じる。2速に入ってからが勝負なのはトラックと同じ。
価格860万円。ショート・ボディの90もある。798万円
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価格860万円。ショート・ボディの90もある。798万円。
 乗り心地は、2名乗車だと積載量が軽すぎるのだろう、細かく上下に揺さぶられる。基本的に硬い。高速道路に上がって首都高、関越へ。直進性はけっこういいけれど、100km/h巡航は音がこもってうるさい。隣同士で会話していると、喉にエヘン虫がやってくる。6速トップは2000rpmぐらいでエンジン自体は粛々と回っている。そこからアクセルを踏み込むと力強く加速する。高速巡航での乗り心地はそんなに悪くない。リジッドだから、しなやかに、というわけにはいかないけれど、タイヤのドタドタ感とかとは皆無。
 マダガスカル沖のシーラカンスは生きていた。まったくもって、オリジナル・ミニが生きていたような感激。欠点は回転半径が9.5mと、昔のジャガーXJ並みにでかいこと。英国車党にはうれしいことだらけ。軽井沢まで往復しての燃費は満タン法で7.7km/リッターだったこと。もっといいにこしたことはないけれど、それは望みすぎというものだ。奇跡をどうもありがとう。



(2008年8月号掲載)

 
 
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