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アウディRS5(1204万円) vs BMW M3クーペ(1068万円)


AUDI RS5/アウディ RS5
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AUDI RS5/アウディ RS5



ジャーマン・スポーツ・クーペの王者はどっちだ!?


打倒Mを公言するアウディが新たな刺客として放ったRS5が上陸。
受けて立つBMWのM3はモデルライフ終盤にあってなお意気軒昂。
敵意剥き出しの真っ向対決で勝利をおさめるのはどっちだ!
語る人=齋藤浩之+村上 政(ともに本誌) 写真=柏田芳敬






 朝7時、東名高速の海老名SAに集合。アウディRS5に乗った村上は今回は用心深く10分の早着。BMW・M3クーペに乗った齋藤は5分遅刻した。そこで乗り換えた2人は御殿場ICで降り、長尾峠を越え、箱根スカイラインを経て、柏田カメラマンの待つ芦ノ湖スカイラインの駐車場に向かった。
村上 RS5はどうだった。
齋藤 速い。M3に遜色ない。M3より車重が160kg重いことを考えると驚き。発進直後は4WDの利があるとしても、そこから先の伸びのよさは、エンジンがただ者じゃない証拠だと思う。
村上 直噴の4.2リッターV8は8250rpmで450ps! リッター当たり108psを誇っている。これはリッター当たり105psのM3用V8を上回る数字。最大トルクは43.8kgmでリッター当たり10.53kgm。これもM3の10.20kgmに優っている。
齋藤 打倒Mを公言していたアウディのエンジン開発部門の念願がついに叶ったんじゃないか、と思った。0-100km/h加速はM3とイーブンの4.6秒を実現している。
村上 同じV8で自然吸気の超高回転型エンジンという点では、確かに真っ向勝負を挑んでいる。でも、よく乗り較べてみると、味わいは違う。
齋藤 えっ、どんなふうに?
村上 トップ・エンドの伸びはM3が優っている。中速回転域のトルク感ではRS5が優る。全体として、M3の方がドライでV8とは思えないぐらいスムーズ。一方、RS5はウェットな感触で、ビート感も強い。
RS5が積むV8は4163ccから450ps/8250rpmを捻り出す直噴型
RS5が積むV8は4163ccから450ps/8250rpmを捻り出す直噴型。最高許容回転数は8500rpmと、ロング・ストローク型としては驚異的な高さ。変速機は7段型の2ペダル・ツイン・クラッチ式を使う。
齋藤 M3用のV8は明確なビッグ・ボア×ショート・ストロークのシリンダー・レシオをもっている。RS5のV8はその真逆でロング・ストロークだから、理屈どおり。排気音の作り方もアウディの方がよりV8らしさを強調している。
村上 サウンドも含めてRS5の方が演出の度合いが濃い。とりわけハンドリングについては、電子デヴァイスを積極的に介入させて、アンダーステアが出にくい特性にしてある。具体的には、リアの外輪を増速して曲がりやすくするスポーツ・ディファレンシャル、グリップ限界に近づいたホイールを個別に軽く制動してコーナリング時の安定度を高めるトルク・ベクタリング・システム。それに電子制御可変ギア・レシオのダイナミック・ステアリングなどが常に働きまくっている。
齋藤 これみよがしでイヤな感じがするわけではないのだけれど、介入しているのは分かる。BMWもブレーキをつまんだりというのはやっているけれど、アクティブ・ステアリングはついていないし、駆動輪はリアだけと、いろいろ物事がシンプル。古典的といえば古典的。

AUDI RS5/アウディ RS5
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アウディRS5は専用仕立てのフロント・バンパーに開いた左右の冷却気取り入れ口が大きく、いかにも精悍な顔つき。拡幅されたタイヤを収めるために前後のフェンダーも拡げられているが、初代クワトロを想起させるブリスター状の造形処理が施されている。A5ボディのサイドを流れてハイライトを作るキャラクター・ラインと調和する巧みなデザインだ。インテリアは黒基調の仕様だと控えめになるが、素っ気無さは皆無。シートの仕立ても高級車ならではのそれだ。テスト・カーはオプションの20インチ・ホイールを履いていたが、タイヤ・ハイトが低くなりすぎ、日本の荒れた道路条件だと、乗り心地面で、ちょっとやりすぎの感がなくもなかった。標準の19インチ仕様で十分のはず。オプションでガラス・ルーフが選べる。


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