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「批評的対話」によるザ・比較テスト第11回
メガーヌ・ルノー・スポール(385万円)vsフォルクスワーゲン・シロッコR(515万円)


メガーヌ・ルノー・スポール(385万円)vsフォルクスワーゲン・シロッコR(515万円)
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VOLKSWAGEN SCIROCCO R
●3代目シロッコ・シリーズの最高性能版。
●直噴2リッター直4ターボ(256ps)+6段DSG。
●前輪駆動。電子制御ディフ・ロック標準装備。
●ニュル24時間耐久からのフィードバックを謳う。

MEGANE RENAULT SPORT
●3代目メガーヌ・シリーズの最高性能版。
●2リッター直4ターボ(250ps)+6段MT。
●前輪駆動。日本仕様はLSD標準装備。
●F1からのフィードバックを謳う。


仏独、FFスポーツ・クーペ対決!


不況下の日本市場で対前年比144.5%の驚異的な成長を見せるルノーの新たな切り札、それが
新型メガーヌRSだ。ツイン・クラッチ全盛時代にあえて6段MTを装備し、しかも左ハンドルしか
選べないエンスージアズム的仏製スポーツ・クーぺが、機能主義的独製スポーツ・クーペに挑む。
話す人=今尾直樹+村上 政(ともに本誌) 写真=小野一秋



フェラーリみたいだ!

今尾 メガーヌRS。どうですか、この大胆なスポーツカールック。スーパーカー世代のココロを揺さぶるものがあるね。気持ちが若くなる。
村上 僕もパッと見てこれはすごいと思った。なんにも似てない。我が道をいくスタイル。カッコいい。ちょっと古くさいところもいい。後付けになっているオーバー・フェンダーの処理とか、70〜80年代のチューニング・カーみたいだ。
今尾 フェラーリ458みたいだって、テストした日にいってたね。
村上 乗りこんでからそう思った。というのは、計器盤の一番左の回転計だけ盤面が黄色に塗られていたから。レカロの薄型バケット・シートもフェラーリみたい。そう思ったら、フロントのヘッドライトまわりのデザインもなんだか458イタリアに似ているように思えてきた。
今尾 一方のシロッコRは、性能はともかく、見かけは地味だ。
村上 地味? いかにもドイツ車らしい端正なデザインといってほしい。すごく低くてワイドな印象を与えるでしょ。中身と外見が一致している。
今尾 形態は機能に従っている。
村上 そう。バウハウス的な要素を持っている。それに較べると、メガーヌRSはもっといいかげんなよさ、というか人間味にあふれている。両方ともいいデザインだと思う。
今尾 日ごろ長期リポート車のシロッコTSIに乗っている私ですので、シロッコRに乗った途端、515万円出すとこうなるのか、と思った。金満シロッコ。うらやましくもあり、うらやましくもなし。
村上 新着のメガーヌRSから話を始めなくていいの? 
今尾 ……お願いします。


これは高級車だ!

村上 僕はメガーヌRSで走り始めて、あまりの素晴らしさにビックリした。想像していたより、ずっと骨太なドッシリ感があって、高速道路での直進安定性は抜群、それでいてコーナーではステアリングの切りはじめがすこぶるシャープ。じつにスポーティな運転が楽しめる。フェラーリとはまるで違うんだけど、もしフェラーリがFFをつくったら、こんなのになるのかな、と思ったりしながら待ち合わせの東名・海老名SAに向かった。
今尾 いっぽうその頃、私はシロッコRで早く到着して、海老名SAで寝ていた。前日、メガーヌRSを横浜のルノー・ジャポンでピックアップしたのは私で、首都高を走りながら、先月号の鈴木利男さんの評価通り、「これは高級車だ!」と思った。特徴的なのは、脚の動きがスッキリしていて、なんだかさわやかなこと。ああいうさわやかなクルマは珍しい。
村上 エンジンはすごくトルキーで、クロース・レシオの6段MTとのマッチングも絶妙。スポーティにも走れるし、ゆったりした走りもこなす。使える範囲が広いというか、クルマの度量がでかいというか。
今尾 本国のルノー・スポールには、シャシー・カップとシャシー・スポール、脚の設定が硬軟2種類ある。迷うことなくビシッと味付けを決められるからだそう。メガーヌRSはあえてより硬いシャシー・カップを持ってきた。おまけに左ハンドルで、「エンスー仕様」と輸入元はいってたけど、大英断だね。極端で、とんがっていた方がわかりやすい。
村上 ちょっと気になったのは、けっして着座位置が低いわけではないのに、意外に前方視界、フロントの見切りが悪いこと。斜め後方の視界も悪いから、合流のとき気を使う。
今尾 あれはタイヘン。それにしてもメガーヌRSに乗って海老名に現れた村上さんはご機嫌だった。やっぱりドイツ車みたいな感じがあるからかな。西伊豆まで乗り換えようとしなかった。
MEGANE RENAULT SPORT
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MEGANE RENAULT SPORT/メガーヌ・ルノー・スポール
前ストラット/コイル、後トレーリング・アーム/コイルの足まわりには、「シャシー・スポール」と「シャシー・カップ」の2種類のセッティングがあるが、日本仕様は後者で、より剛性の高いスポーツ・ドライビングに振ったシャシーとなっている。
全長×全幅×全高=4320×1850×1435mm。ホイールベース=2640mm。トレッド=前1590mm/後1545mm。車重=1430kg(前910kg、後520kg)。
MEGANE RENAULT SPORT/メガーヌ・ルノー・スポール
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MEGANE RENAULT SPORT/メガーヌ・ルノー・スポール
MEGANE RENAULT SPORT/メガーヌ・ルノー・スポール
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一番左の回転計のみ盤面が黄色に塗られた3連メーターが印象的なインパネまわり。ステアリング上部には、センター位置を示す黄色いスティッチが入る。フロントに横置きされる2リッター直4ターボは最高出力=250ps/5500rpm、最大トルク=34.7kgm/3000rpmを発生。シートはレカロ製のフルバケット。タイヤ・サイズは235/40ZR18。フロント・ブレーキにはブレンボ製のモノブロック・キャリパーと通気冷却式ディスクが奢られる。パッドはフェロード製。エアロ・パーツにはF1マシン由来のデザインが取り入れられているという。


MEGANE RENAULT SPORT/メガーヌ・ルノー・スポール
MEGANE RENAULT SPORT/メガーヌ・ルノー・スポール








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