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「批評的対話」によるザ・比較テスト第23回
メルセデス・ベンツ SLS AMG ロードスター(2590万円)vs ベントレー・コンチネンタル GTC(2640万円)


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MERCEDES-BENZ SLS AMG Roadster
MERCEDES-BENZ SLS AMG Roadster
●8気筒の2座オープン・モデル
●FRトランス・アクスル・レイアウト
●V型8気筒6.2リッター(571ps)+7段自動MT
●電動開閉式のソフト・トップ
BENTLEY CONTINENTAL GTC
BENTLEY CONTINENTAL GTC
●12気筒の4座オープン・モデル
●フロント・エンジンによる4WD
●W型12気筒ツインターボ6リッター(575ps)+6段AT
●電動開閉式のソフト・トップ


MERCEDES-BENZ SLS AMG Roadster & BENTLEY CONTINENTAL GTC
超ゴージャス系、幌型 スポーティ・オープン2台


超高級車にもオープン・モデルが用意されるのが欧州車の常。
サイズも価格も近しいメルセデスAMGとベントレーの2台は、
しかし、その性格を面白いほどに異にするのだった。
話す人=村上 政+齋藤浩之、ともに本誌 写真=小野一秋


クーペより正統派スポーツ?

村上 この2台を買うのは、ほんとうに心に余裕のある人だと思うな。いきなりお金の話をするのはなんだけれど、どちらも2600万円ほどで価格が近い。そして、いずれもクーペ・モデルがすでにあって、そこから派生するように生まれたオープン・カーという点も同じ。しかも、もとになったクーペが、SLSだったらガルウイング、コンチネンタルといえばGTというぐらいにイメージが定着している。そこをあえてより高価なオープンを選ぶ人の気持ちのありようはどんなものなのか。それを探るのが、この比較のテーマ。
齋藤 下世話でなんだけれど、SLSはガルウイングが2490万円、コンチネンタルGTは2415万円。それに対して、SLSのロードスターは+100万円の2590万円、コンチネンタルGTCは+225万円の2640万円と、決してお安くないエクストラを要求する。
村上 その価値はどこにあるのか。
齋藤 SLSはガルウイングが良くも悪くもクルマを規定しちゃっているようなところがあるでしょう。ひとつ間違うと、色物に間違われてしまいかねないほどイメージを決定づけている。もともとは300SLというレーシング・スポーツの乗降性の悪さを解決するために採用された手法を、SLSでは必然からではなく、イメージを引用するために取り込んだから、SLSの素性を隠してしまっているようなところがある。
村上 そこへいくと、ロードスターはすんなりと入っていける。オープン2座はロード・ゴーイング・スポーツカーの古典的なスタイルだからね。クルマの素性がよくわかる。スペックを較べても、レーシング・カー並みの3.8秒という0-100km/h加速も、317km/hの最高速度も、クーペと変わらない。パワー・ウエイト・レシオだけが、クーペの2.84kg/psに対して2.9と、わずかに劣る。車重が40kg重い1660kgになっているためだけれど、逆にクーペがルーフまわりに複雑で重いガルウイング・ドアの開閉機構を持っていることを考えると、ロードスターの方が重心はむしろ低いんじゃないかと思う。とくに屋根を下ろした場合には。
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ブゥロロローッと腹に響く豪快なエグゾースト・ノートを放つAMG製V8の迫力は、このクルマの大きな魅力。典型的なロング・ノーズだけれど、エンジンはその後ろ半分に鎮座しているフロント・ミドシップ。オプションの可変ダンパーをもってしても、ハードコアな乗り物という基本的な性格は変わらない。スポーツカーそのものである。タイヤは前に19インチ、後ろに20インチという異径の組み合わせ。カーボン・セラミック・ブレーキは140万円のオプション装備となる。
齋藤 量産車とは違う、アルミ・スペース・フレームを使った、フロント・ミドシップ+リア・トランスアクスルの正統派2座スポーツカーとして、じつに素直でシンプルな成り立ちだよね。どちらがよりスポーツカー的かといったら、ロードスターのほうでしょう。ところが、一方にガルウイングのクーペがあるだけでなく、メルセデス・ベンツにはSLという伝統的な2座オープンがある。
村上 どっちもルーツを辿れば、300SLにたどり着くのだから、ややこしいことになっている。
齋藤 SLSロードスターはもっとしなやかに仕立てることだってできるはずなのに、SLの存在があるから、ガルウイングに遜色ないハードコアな仕立てになっている。バリバリとけたたましい音も立てるしね。
村上 だからこれは、SLのような優雅なデート・カーでは決してない。そこを間違えないようにしないと、女性にフラれてしまう。ところが、今度出た新型SLは、なんとアルミ製モノコックになった。その乗り味がどうなっているかは、別項の海外試乗記で確認していただくとして、SLSロードスターが男っぽい古典的なスーパー・スポーツカーであることは間違いない。
齋藤 ガルウイングと違ってレーシング・カーのベースになる必要もないから、ハンドリングと乗り心地の兼ね合いにしても、いい落とし所を見つけていると思うな。走りと音を楽しむスポーツカーだよ、これは。




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基本造形はSLSクーペと変わらないのに、ガルウイングがないだけで、すんなりと受け入れられるから不思議。アルミ・スペース・フレームを内包するから、間取りはボディ・サイズの割りにタイト。ヘッドレストからは温風が吹き出る。




 
 
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