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「もう少し大きくて」高級感もあり。


MERCEDES-BENZ  B-CLASS
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MERCEDES-BENZ B-CLASS
メルセデス・ベンツの入門ファミリー・カー、
Bクラスがフルモデルチェンジ!


「もう少し大きくて」高級感もあり。


2011年のフランクフルト・モーターショウで
発表された2代目Bクラスが日本上陸!
文=塩澤則浩(本誌) 写真=柏田芳敬


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まるでiPadのようなデザインのモニターが目を引くエクスクルーシブ・パッケージを装備した室内。ドイツ車らしくない柔らかな曲線基調のデザインには新鮮な驚きを感じた。
 海外旅行では、つい買い物をしすぎて帰りにスーツケースが閉まらない、なんていうことがよく起こる。そういう時はたいがいもう少しスーツケースが大きかったら良かったのにと思うはずだ。メルセデス・ベンツのBクラスは、乗る人の「もう少し大きかったら」という希望に応えたクルマである。この「もう少し」の相手は、ズバリ、VWゴルフを指している。ヴァカンスを取るのが当たり前のヨーロッパでは、家族全員とたくさんの荷物を積んで長距離を移動する。そこで重宝するのがゴルフよりちょっと大きなBクラスだ。
 そんなBクラスが6年ぶりにフルモデルチェンジして日本に上陸した。全長4365mm、全幅1785mm、全高1540mmのボディ・サイズがゴルフと比べてどれくらい大きいのかといえば、155mm長く、55mm高い。幅だけは
32mm狭くなっているが、台形のゴルフに比べてサイド・ウィンドウが立っているので、実質の室内空間はもちろん広い。
 ただ広いだけでなく、ちゃんと高級感があるところがメルセデスらしい。曲線基調の室内のデザインは人当たりが良く、天井も高いので居心地がいい。特に後席のニースペースが広々していて、試乗車が豪華な革内装のエクスクルーシブ・パッケージだったこともあり、プチSクラス的な雰囲気が出ている。
 新しいBクラスの目玉はたっぷりと荷物を飲み込む荷室である。486リッターの容量はそのままでも十分広いが、活動的なレジャー派にはオプションのバリュー・パッケージ(25万円)に含まれるイージー・ヴァリオ・プラスの装着を薦めたい。後席バックレストの角度調節が可能になり、ムダな隙間を残さずに箱物をキッチリ積み込むなんていう芸当も出来れば、シートをスライドさせて荷室容量を増やすこともできる。「少し大きくなった」ところを積極的に楽しく使ってこそBクラスである。

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エクスクルーシブ・パッケージは仕様の注文を受けてから製造にかかるため、納車までに半年かかる。上の写真はヘーゼルナッツブラウンの本革シートを奢った前席と後席。まるでプチSクラスのように見える豪華な室内だ。シートバック・テーブルはオプションのバリュー・パッケージに含まれる。試乗車のオプション価格は合計で52万円。


ファミリー・カー

 今回試乗したのはB180ブルーエフィシェンシーとブルーエフィシェンシー・スポーツの2台。どちらも新開発のダウンザイジング・エンジン、直噴式1.6L直4ターボと、これも新しく投入された7段ツインクラッチ式自動MTを搭載している。
 富士山の裾野、御殿場で行われた試乗会の当日はあいにくの雨だったけれど、乗ってみると、16インチの
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タイヤを履く、ベース・グレードのブルーエフィシェンシーが、動力性能と乗り心地のバランスが良かった。
 1.6Lターボの出力は122psと若干控えめだから、山坂道のワインディングをガンガン飛ばすような走りには向いていない。あくまでもファミリー・カーとして安全に安心して走るのがこのクルマの狙いだ。7段ツインクラッチの味付けもマイルドで、良く出来たトルコンATのようにシフト・ショックも少なく、滑らかさが印象的だった。とはいうものの、家族も荷物も積んでというときは、変速プログラムのモード切り替えスイッチでスポーツを選べば痛痒を感じなくてすむはずだ。
 ブルーエフィシェンシー・スポーツも基本的に動力性能は同じだが、試乗車が履いていたオプションの225/40R18のタイヤはオーバー・サイズ気味で、低速でゴツゴツしたことと、不整路面ではバタつく感じがするのが気になった。
 最後に外観の印象をつけ加えておくと、やや腰高な初代と比べて65mmも全高が低くなったおかげで、見た目がスマートになった。でも本当の狙いは空気抵抗の低減にある。ボディ下のアンダーパネルをはじめとした細部も含めて風力特性を見直したことでcd値0.26を達成し、燃費にも貢献している。
 安全対策も抜かりはなく、レーダー型の衝突警告システムをこのクラスではじめて標準装備した。これでブルーエフィシェンシーが299万円というのは戦略価格だ。
 外観重視ならフロント・グリルのルーバーが2本(ベース・グレードは3本)でシャープさが増すスポーツという選択もあるが、お薦めは本来のファミリー・カー的性格を重視して、乗り心地の良さで勝るフツーのブルーエフィシェンシーとしたい。

イージー・ヴァリオ・プラスを装着した荷室は、床面の高さ変更、後席の前後スライドなどで自在に収納スペースを調節できる。これは便利。 右の写真は180ブルーエフィシェンシーに標準の16インチ・アルミ・ホイール。

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 メルセデス・ベンツB 180ブルーエフィシェンシー
駆動方式前輪駆動
全長×全幅×全高4365×1785×1540mm
ホイールベース2700mm
車両重量1450kg
エンジン形式直列4気筒DOHC直噴ターボ
排気量1595cc
ボア×ストローク83.0×73.7
最高出力122ps/5000rpm
最大トルク20.4kgm/1250-4000rpm
トランスミッション7段ツインクラッチ式自動MT
サスペンション(前)マクファーソン・ストラット/コイル
サスペンション(後)マルチリンク/コイル
ブレーキ(前/後)通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ(前後とも)205/55R16
車両本体価格299万円



(2012年6月号掲載)
 
 
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バックナンバーページの定価表記について
「ENGINE 2014年3月号」以前の定価表記は、発売時の定価になっております。
予めご了承くださいますようお願い申しあげます。



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