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アウディ初のコンパクトSUV、Q3が日本上陸!


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AUDI Q3 2.0 TFSI QUATTRO 211ps


飛び切り軽快な都会派クロスオーバー。


Q7、Q 5に続いてコンパクト・クラスのSUV市場にも進出したアウディ。
果たして、その出来ばえは?
文=村上 政(本誌) 写真=望月浩彦


 Q3は、TTやA3と基本プラットフォームを共用しながら、背を高くして、いかにもアウディらしいクーペ・ライクでスタイリッシュなボディを被せた、都会的なセンスにあふれたコンパクトSUVだ。
 フロントに横置きされるエンジンは、直噴2リッター直4ターボの一種類のみながら、チューニングの違いで、211ps版と170ps版が用意される。今回、日本に上陸したのは211ps版で、170ps版は今秋から納車が開始される予定だという。ちなみにお値段は、479万円と409万円。どちらも、トランスミッションはツイン・クラッチ式自動マニュアルの7段Sトロニックで、それにハルデ
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ックス製のオンデマンド式4WDシステムが組み合わされたクワトロ仕様だ。本国には前輪駆動モデルもあるが、日本では用意されない。
 むろんエコ性能も抜かりなく、アイドリング・ストップとエネルギー回生機構が装備されるのはもちろん、車両特性をスイッチひとつで変えられるアウディ・セレクトをオプション装備すれば、エフィシェンシー・モード選択時に、コースティング・モードが作動するようになっている。 アクセレレーターを抜いて惰性走行している時に、自動的にクラッチを切り、ニュートラル状態にして少しでも燃費向上を図ろうという、なんとも涙ぐましい努力を機械が勝手にしてくれるシステムだ。
 残念ながら、試乗した個体にはドライブ・セレクトが装備されていなかったために試せなかったが、聞くところによると、ちょっとアクセレレーターを抜いたら、すかさずコースティング・モードに入るくらいに一生懸命、燃費向上にこれ努めてくれるのだそうな。



Q5より250mm短い全長と70mm狭い全幅を持つQ3のデザイン上の特徴は、Dピラーがナイフでスパッと切り取られたように寝ていることだ。SUVというより、背が高くなったクーペのような趣がある。インテリアのデザインもシャープな印象で、キャビン全体を包み込むようなアーチ型のインパネは、最近のアウディの上級モデルとも共通するものだ。 SUVらしい高い視点を持つシートは、大きめで、座り心地もホールド感も良好。後席も広々としており、ルーフ・ラインが後ろに行くに連れて下がっているにもかかわらず、頭上の窮屈さもない。エンジンは横置き。荷室容量は460リッターから最大1370リッターまで拡げられる。


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踊っているみたいに走る

 それはともかく、今回の試乗の舞台は箱根のみだったので、エコ性能よりも、ダイナミック性能の実力を中心にテストすることになった。
 無段階で開くドアを開け、運転席に乗り込むと、これまたアウディらしい清潔感にあふれたスタイリッシュなインパネが目の前に拡がった。 着座姿勢はややアップライトに腰掛けるような感じで、アイポイントが高いから、とにかく周りがよく見える。箱根の山道よりも、実は都会でこそ、こういうコンパクトなSUVは有り難いというのが、かつて長期リポート車で日産デュアリスに乗っていた私の持論である。都会のジャングルの中こそ、意
外なところに思わぬ段差があったり、見通しが悪い交差点があったりするものだ。そういう時、ちょっとしたロードクリアランスの高さや視界の良さが役に立つ。それでいて、見た目もスタイリッシュなこのQ3なら、まさに都会で使うのにうってつけだと思う。
 しかし、ここは箱根である。どうしたって、峠道を飛ばしてみたくなる。走り始めてすぐに感じたのは、運転感覚が飛び切り軽快なことだった。ステアリングの操舵感も軽ければ、ボディの動きも身軽で、なんだか踊っているみたいに走る。そしてSUVとは思えないくらい速い。
 考えてみればそれも当然で、この2リッター直噴ターボ・ユニットは、ひとまわり大きなQ5にも搭載されており、その1.9t近いボディをなんの痛痒もなく加速させているのである。それが1.6t強のQ3のボディに載せられているのだから、速くないわけがない。それに加えて足まわりがしっかりしているから、キュッキュッとしっかり曲がる。足は少し柔らかめだが、十分にスポーティなレベルだ。 18インチのピレリを履く試乗車は、乗り心地も上々だった。 ブレーキの効きも素晴らしい。
 コンパクトSUVといっても、実際にはQ3のボディはそんなに小さいわけではない。横幅はBMW3シリーズはもちろん、A4よりもわずかに広い1830mmもある。にもかかわらず、キュッと締まって感じられるのは、見切りがいいのと、動きが軽快だからこそだろう。
 それにしても、アウディはクルマづくりが上手いなあ、と思った。この圧倒的な軽快感はTTやA3と共通するものだ。プラットフォームが同じなのだから当然である。それなのに、まるで違う印象のクルマに仕立てられている。クルマづくりの決め手は、機械じゃなくセンスなのだ。


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 アウディQ3 2.0 TFSIクワトロ 211ps
駆動方式エンジン・フロント横置き4WD
全長×全幅×全高4385×1830×1615mm
ホイールベース2605mm
車両重量1610kg(前軸950kg、後軸660kg)
エンジン形式直噴直列4気筒DOHCターボ
総排気量1984cc
ボア×ストローク82.5×92.8mm
最高出力211ps/5000-6200rpm
最大トルク30.6kgm/1800-4900rpm
トランスミッション7段ツインクラッチ式自動MT
サスペンション形式(前)マクファーソン・ストラット/コイル
サスペンション形式(後)マルチリンク/コイル
ブレーキ(前後)(前)通気冷却式ディスク、(後)ディスク
タイヤ235/50R18
車両本体価格479万円



(2012年7月号掲載)
 
 
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