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スキー・ジャンパー、葛西紀明さんの場合


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スキー・ジャンパー、葛西紀明さんの場合
飛ぶことが、楽しくて仕方ない

 2014年11月29日、ワールドカップ通算17勝目を、42歳5カ月という最年長で飾った、日本が世界に誇る“レジェンド”葛西紀明さん。今なお、まったく衰えを見せない鉄人に、ジャンプの魅力を聞いた。

文=小泉庸子 写真=江藤義典 取材協力=土屋ホーム


10年間の恐怖心との闘い
 1994年、葛西紀明さんはノルウェーでの合宿中に転倒し鎖骨を骨折した。さらに2カ月後、再び転倒し同じ場所を痛めてしまう。このケガが原因で飛ぶのが怖くなり、恐怖心は10年間付きまとった。

 しかしそんな恐怖心との決別は、2005年、スロベニアのプラニツァのフライングヒルで訪れた。フライングヒルとは一般的なジャンプ台より飛距離が出る大型のもので、200m超の大ジャンプも珍しくない。

「プラニツァは、何度、飛んでも恐怖を感じるジャンプ台なんです。しかもこのときはものすごく天候が悪くて、審判からもなかなか青信号が出ない。待たされている間じゅう、恐怖に押しつぶされそうで、『青になるな』って何回も祈っていました」

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今年8月1日に開催された『第33回札幌市長杯宮の森サマージャンプ大会』では2位という好成績を残した。
 必死の祈りも空しく信号は青に、コーチはスタートの旗を振り下した。

「『あ、死んだ』って思いながら助走に入りましたよ(笑)。でもそんな精神状態なのになぜかうまく飛べたんです。そして着地の瞬間、スッと恐怖心が消えていったんです」

 それからは飛ぶことが楽しくてたまらないと葛西さんは話す。ジャンプのシーズンは一般的に7月下旬から翌年の3月下旬まで8カ月間続く。トレーニング期間を含めるとオフといえるのはわずか1カ月ほどだ。しかも11月下旬にワールドカップがスタートすれば、4カ月間は毎週末、どこかの国で試合があり、ヨーロッパ中の移動と試合が繰り返される過酷な日々が続く。体重の変動を防ぐため、金曜日の予選から、ほとんど食事も摂れないのだという。

「確かに厳しいですが、いまはそんな時間すら心から楽しめています」


 
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