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ミニ・カントリーマン(日本名クロスオーバー)プロトタイプに乗る。


MINI CROSSOVER(COUNTRYMAN)/ミニ・クロスオーバー(カントリーマン)
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MINI CROSSOVER(COUNTRYMAN)



家族が増えたミニ好き用のミニ


今年3月のジュネーブで発表されたミニ・カントリーマンのプロトタイプ試乗会がウィーン郊外で開かれた。
初の4ドア、4m越えミニはミニだったか?
文=今尾直樹(本誌) 写真=BMW AG



ラウノ・アルトネン

 ウィーン郊外にあるショート・サーキットのパドックに、クーパーSカントリーマンが9台ほど並んでいた。正式発売前ということで、どれもブランド・マークが隠してある。運転席に乗り込むと、元ラリー・ドライバーのラウノ・アルトネンさんが助手席に座ってくれた。1967年のモンテカルロ・ラリーを制したリビング・レジェンドはいま、ミニのアンバサダーなのだ。「61年間、モータースポーツ関係で仕事をしています。それでもまだ続けるつもりです」なんて自己紹介には笑った。
 BMWはこれまで「ゴーカートライクなハンドリング」にこだわってきた。ミニの中に入るにはミニでなければならない。いったいゴルフ並みのホイールベースを持つ、ちょっと背の高いカントリーマンはミニみたいに走れるのか?
1967年のモンテカルロ・ラリーを制したアルトネンを助手席に乗せて、ウィーン郊外にあるサーキットを走る
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1967年のモンテカルロ・ラリーを制したアルトネンを助手席に乗せて、ウィーン郊外にあるサーキットを走る。カンゲキの図。マークが隠されていても、ミニの一族だとわかるのは、短い前後オーバーハング、長すぎないキャビン部など、独特のプロポーションとデザイン・アイコンが守られているため。
 アルトネン先生と一緒に、まずはレーンチェンジでクルマの挙動を見る。テスト車はクーパーSカントリーマン・オール4の6段マニュアルである。路面は挙動変化が起きやすいように散水してある。レフト、ライトとステアリングを切ったときにリアがスッと出た。アクセル・オンで後輪にトルクが伝わり、安定する。「あなたの方が速いから、前の人との間隔をあけて走ったほうがイイ」
 アルトネン先生はちょっと走っただけで私の実力がわかったみたいだった。男の自信がモリモリわいて出てきた。私はこのとき、私をして速く走らせしめたクーパーSカントリーマンに大いなる好意を抱いた。
 アルトネン先生は、このエンジンはトルクがあるから3速でもいける、といった。早速やってみる。クーパーSカントリーマンのエンジンは、すでに日本で発売中のクーパーSと同じ、バルブトロニック付き1.6リッター直噴ターボである。最高出力184psを5500rpmで、最大トルク240Nm(オーバーブースト時260Nm)を1600-5000rpmの広範囲で生み出す。3速でも4速でも走ってしまうフレキシビリティに舌を巻いた。クーパーSカントリーマン・オール4は3ドアのクーパーSより180kg重い。1.4トン近い。それをまったく苦にしない。

ミニ・オール4

 カントリーマンはワン、クーパー、クーパーSのすべてに設定される。「オール4」と呼ばれるミニ史上初の4WDシステムはクーパーSと、ディーゼルのクーパーDにしか用意がない。基本的にFWD(前輪駆動)ベースで、DSC(スタビリティ・コントロール)を司るコンピューターが状況に応じて電子制御油圧式ディファレンシャルを動かし、前後輪にトルクを最適配分する。必要であれば、0:100のRWD(後輪駆動)にもなる。センター・デフのクラッチは前後アクスルの回転差で機械的にパッシブにも作動する。
MINI CROSSOVER(COUNTRYMAN)/ミニ・クロスオーバー(カントリーマン)
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なぜかといえば電磁クラッチの制御だけだと電力消費が多くなるからだ。他のミニ同様、MTにはエンジンのスタート&ストップ機能もついている。
 助手席のアルトネン先生がほかのクルマに移ったあと、1周1kmに満たないショート・サーキットをグルグル回った。散水システムによって路面はウェットにしてある。
 ステアリング・フィールはミニそのもので、ハンドリングは機敏。背は高いけれど、ヘンなロールはない。サーキットだけでの試乗ゆえ、公道での乗り心地は不明ながら、現行の3ドア・ミニ似のストローク感重視であることは間違いない。クーパーSと共通の1.6リッター直噴ターボは、同じエンジンだから当たり前だが、乾いた低音でドライバーを魅了し、カントリーマンを活発に走らせる。




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