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5代目ゴルフと欧州ベスト・セラー、メガーヌのガチンコ対決!


RENAULT MEGANE 1.6 & VOLKSWAGEN GOLF E
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RENAULT MEGANE 1.6 & VOLKSWAGEN GOLF E


ルノー・メガーヌ 1.6
●FF/1.6リッター直4DOHC/4AT
●全長×全幅×全高=4215×1775×1460mm
●ホイールベース=2625mm
●車重=1260kg
●価格=231万円


フォルクスワーゲン・ゴルフ E
●FF/1.6リッター直4DOHC(直噴)/6AT
●全長×全幅×全高=4205×1760×1485mm
●ホイールベース=2575mm
●車重=1320kg
●価格=240万4500円


ハードウェアの白黒は明白。さて、あなたなら……?


欧州自動車市場の3分の1を占めるCセグメントを制す者は欧州を制す。
ルノー・メガーヌIIとVWゴルフV、極東の片隅用ガソリン1.6のAT同士をテスト。
文=今尾直樹(本誌) 写真=柏田芳敬


雨の日も安心

 短いテスト日程でなるべく長く乗ろう、と諸般の事情で柏田カメラマンとふたり、午後4時に東京を出て箱根を目指した。夏の太陽はまだ十分元気で、日没までに2時間あるから現地で撮影ができる、と踏んだのだが、あいにく箱根は土砂降り。しようがないので、御殿場に出て富士五湖自動車道経由で中央道に入り、諏訪南で降りて車山方面を目指す。
 雨の中央道。安心感が圧倒的に高いのはゴルフVである。ステアリングがどっしりしていて、路面とタイヤとの間に水膜が存在しないみたいに走れる。アイ・ポイントが若干高めなのも効いている。トラックを追い越すときも、心持ち水しぶきが低い位置であがる。メルセデスみたいにサイド・ガラスに雨滴がつかず、視界が妨げられないのもありがたい。
 中央道の双葉SAでメガーヌIIに乗り換えると、直後はコワイとすら感じる。ゴルフについて行こうとするのは不可能。「不可能とは言い訳に過ぎない」とアディダスのポスターのモハメッド・アリはいうけれど、無理。メガーヌの1.6ツインカムは最高出力113psで車重1260kg。ゴルフの1.6直噴ツインカムは116psで車重1320kgだから、60kgも軽いメガーヌに分がありそうなものだが、どっこいゴルフはアイシンAWの6ATを持つ。メガーヌはプジョーと共通の4ATでしかない。ギアの数の差で加速はメガーヌの完敗。
 コワイのはステアリング・フィールがあいまいで頼りない、という心理的な要因ゆえだ。雨の夜、というような悪条件下では、ますますもってしっかりしたステアリングが欲しい。メガーヌに乗り換えて、タイヤの径が小さくなったように感じたのは、単純に着座位置がゴルフより低いだけではなくて、ステアリング・フィールが希薄だからだ。実際のタイヤ・サイズはともに195/65R15、銘柄も同じミシュラン・エナジー。ともに電動パワステなのに。
 もうひとつ、メガーヌの場合、雨量が多くなると、ドア・ミラー近くのサイド・ガラスに雨の吹き溜まりができて視界を妨げる。速度を若干落とせば、なんの問題もないにせよ。
 ボディのピッチングが大きいのも気になる。路面のうねりに対して目線が揺れるくらいに上下動する。フラットな姿勢に終始するゴルフと比較すると、乗り味の違いだけでは片づけられない。単体ではボディ剛性も十分だと感じたメガーヌがゴルフと較べて乗るとユルいと感じる。
 しかし、ゴルフとの違いはものすごく大きいようで、じつは案外小さいともいえる。メガーヌのドライビング・マナーをカラダが学習してしまうと、問題は少々加速が悪いことだけ。巡航速度はさほど変わらない。遅れて到着するにしても、わずか数分の範囲。3日も遅れるわけでなし。



2002年秋にデビューした2代目メガーヌ
2002年秋にデビューした2代目メガーヌ。斬新なデザインと、日産との共通プラットフォームがトピック。アンダーステアはともかく、足がソフトなので路面の影響を受けやすいのがコーナリング時の弱点。シンプルな運転席まわりは好感が持てる。なんとなくやさしい感じ。+−のマニュアル・シフト付き4ATは、プログラムの改良で違和感がほとんどなくなった。1.6リッター4気筒DOHCは可変吸気バルブ・タイミング付き。荷室容量は330リッター。意外と広い。


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