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実用車的先端の部 その2


PEUGEOT 308/プジョー 308
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PEUGEOT 308


プジョー 308
これはフランス車の原点回帰?


プジョーのVWゴルフ級主力モデル、307が全面改良を受け、
数字をひとつ進めた308となってヨーロッパでの販売が始まった。
08年夏には日本にやってくる、フランスの実用車の先端、ここにあり!
文=今尾直樹(本誌) 写真=プジョー・ジャポン




ダイナミック!

 プジョー308の国際試乗会はドイツと国境を接したフランス東部のアルザス地方で開かれた。ワイン街道の中核都市、コルマールの空港をスタートして、ボージュ山地のワインディング・ロードを駆け巡り、途中ソショーにあるプジョー博物館を見学してホテルへ向かう。
 試乗前のブリーフィングで、広報部長のクリスチャン・プジョー氏は「博物館ではプジョーが自動車以前になにをつくっていたかを見てきてほしい」と語った。2年前からプジョーの広報部長をつとめている彼はプジョー家8代目なのであった。
 308はプジョーにとってきわめて重要なモデルだ。なにしろヨーロッパ最大のマーケット、いわゆるゴルフ・セグメントに投入される。おまけに先代307は01年の発表以来6年間で320万台がつくられた大ヒット作である。この成功を受け、308では307のプラットフォームを流用しつつ、全体をブラッシュアップする、いわばモデル・チェンジの鉄板、手堅い手法がとられた。
 プラットフォームを流用するゆえ、2608mmのホイールベースは307と同一。4276mmの全長は衝突安全基準をクリアすべく、フロントのオーバーハングを307比48mm、リアは同26mm拡大している。全幅が53mmも増えて1815mmになったのも、側面衝突基準をクリアするための最近のヨーロッパ車の傾向だ。


PEUGEOT 308/プジョー 308
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PEUGEOT 308
 全長、全幅の拡大により、ネコブタの愛称が一部で贈られた307より、はるかにスマートになった。なにしろ全高は12mm低められている。V型のフロント・ノーズ、50〜60年代のフェラーリを思わせる格子グリルをはじめ、シルエットも含めて弟分の207そっくりながら、207よりV型ノーズの凹凸やサイド・ラインのメリハリが効いていて、シャープな印象を受ける。308のデザインは、05年のパリ・サロンで発表されたFRの12気筒GTのコンセプト・カー、907の隣で進められたそうで、ゴルフ級FF実用車としては過剰なまでにダイナミック。躍動感あふれるツリ目のヘッドライトは長さが798mmもあり、これ以上は無理、とサプライヤーから言われたそうだ。ちなみに207のヘッドライトは780mmだから別物だ。
スポーツカー調の運転席まわり
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スポーツカー調の運転席まわり。傾斜したセンター・コンソールが空間に奥行きを与えている。質感は高い。
 室内は、セミ・トール・アーキテクチャーを生かした空間づくりが心がけられた。センター・コンソールが手前に傾斜していて、スポーツカーみたい。この傾斜が室内の奥行きの広がり感をつくっている。メーター類、操作類はシンプルかつコンパクトにまとめられ、助手席側はなんにもない。ダッシュボードの表面は、触ると硬柔らかい素材で覆われている。「目に見える品質と“品質感”」がテーマのひとつで、品質に関して1800カ所もの検査と200万kmにおよぶテストを行ったという。そのような努力はドイツ流四角四面で硬い高品質感とは異なる、どことなくフランス的な柔らかさと軽やかさをもった内外装となって現れている。


赤く灯る計器
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赤く灯る計器。
後席住人の前方視界を確保するため、後席は前席より高くなっている
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広い全幅の恩恵で隣の人が遠くに見える
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後席住人の前方視界を確保するため、後席は前席より高くなっている。
広い全幅の恩恵で隣の人が遠くに見える。写真は革仕様。


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