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スーパー・レクサスはお手本になるか?


Lexus LFA
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Lexus LFA



LFAはニュー日本料理。


3月上旬、レクサスLFAの試乗会がヤマハの袋井テスト・コースで開かれた。
「限定500台、小売希望価格3750万円程度」の和製スーパーカーは、これからの日本車のお手本になっているのか?
本誌編集長が試乗した。
語る人=鈴木正文(本誌) 写真=望月浩彦


―全体にどんな印象でしたか?
 そこはむずかしいところだね。
―乗って感激しました?
 血わき肉躍る、ことはない。試乗したのは静岡県袋井市にあるヤマハの袋井テスト・コースで、コースはよかった。鈴鹿にもちょっと似ている。ただ、鈴鹿と違って左回りだった。乗れたのは写真の赤いクルマで、1周5kmぐらいのこのコースを全部で5周しただけ、と限られた条件での試乗会だった。路面がいいから、乗り心地がいい。乗り心地は一般道でもいい、とトヨタの人はいっていた。やっぱりカーボン・フレームの剛性が効いている。
―カーボンというと、フェラーリF50っぽいですか?
 あれほどうるさくないからねぇ。F50はしかも、エンジンとカーボン・モノコックが直結だったでしょ。
―メルセデス・ベンツSLRマクラーレンと較べると?
 あれほど粗野でもない。ああいう肉食系の獰猛さはない。根本的に違う。LFAは最近はやりの言葉でいえば、草食系だね。それが僕の第一感。サーキットで乗るより、ロード・カーとしての資質が高いと思う。
―草食系スーパーカー!? エンジンの音はどうですか?
 いい音。ただ、いいときのフェラーリV8、たとえばF355、あるいは新しい458イタリアみたいな、もう1、あるいは2オクターブ高い高音の震えがない。ちょっとむせぶような震えはあるんだけど、中音ぽい。特徴は外で聞くのと、中で聞くのとで、音が同じに調律されているところ。LFAは外も内も平等。そこまで考えたかどうかは知らないけど、そこがオモシロい。
―560psの4.8リッターV10はスゴイですか?
 9000まで回しているけど、上まで力が衰えない。下の方で、あ、すごいな、という押し出しの強い感じのトルクではないね。チューニングの問題だろうけれど、よくいえばリニアで扱いやすい。
V10フロント・ミドシップで、ギアボックスとラジエターを後方配置したLFAは48:52という前後重量配分を持つ
V10フロント・ミドシップで、ギアボックスとラジエターを後方配置したLFAは48:52という前後重量配分を持つ。「ステアリングなり」に曲がる素直なハンドリングが身上。6段ASG(Automated Sequential Gearbox)のパドル。右がアップ。オート、スポーツ、ノーマル、ウェット、4つのモードがある。前衛的なデザインのシート。ベルトにはエアバッグが仕込まれている。
獣性、快楽、安全キャップ

―シングル・クラッチの6段セミATギアボックスは?
 シフト・パドルはフェラーリと同じ固定式で、大きさも場所もいいと思う。操作感はソフトでやさしい。初めてのコースだから1回目の2周目に「オート・モード」で走ってみた。そしたら、シフトが遅いのと、変速時につんのめるから、途中でイヤになって、マニュアルで変速することにして、「スポーツ・モード」を選んで、変速スピードを最速にすると、十分に速い。コンマ2秒。でも、そこでの変速もマイルド感がある。そういうことのトータルな印象だと思う。いまひとつ肉食系の、血の滴るビーフ・ステーキに食らいつく、そういう感じがしない。どこかで自分の獣性が引き出されるとか、これほど快楽にどん欲になれるのか、というような、そういう側面を引き出すクルマ、たとえばフェラーリはそうだと思うけれど、それではない。刺激の鋭い切っ先に安全キャップがつけてある。これは切れそうだ、という刀身なんだけど、抜き身の感じがしない。みね打ちを食らわされたような、そういう優しさを感じる。それはトヨタ、レクサスの看板のせいなのかなぁ。ドライバーをビビらせないようになっている。
よく整理された日本車ベストのコクピット
よく整理された日本車ベストのコクピット。VDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)を「SPORT」にすると盤面の外周が白くなる。ラップ・タイムなどを表示する際には盤面が右にズレる!(写真上)
―LFAはお手本になりますか?
 「物事を始めるのに遅すぎることはない」という金言があるでしょ。トヨタが従来的な評価基準から抜け出て、こういうクルマをつくろうとした、そういう意味では評価したい。カッコウもいい。ニュー日本料理という感じもする。
―ニュー日本料理ですか?
 フォアグラとかトリュフを使ったりするモダン・ジャパニーズ料理のこと。ガイジンにはウケるかな?

レクサスLFA
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フロント・ミドに搭載される国産最強の4.8リッターV10
フロント・ミドに搭載される国産最強の4.8リッターV10。圧縮比12.0、ドライ・サンプ、レヴ9000rpm! トヨタがコンセプトを、ヤマハが設計と生産を担当。

レクサスLFA
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 レクサスLFA
ボディ構造CFRPキャビン+アルミ・フレーム2人乗り
駆動方式フロント・エンジン/リア・ドライブ(トランスアクスル)
全長×全高×全幅4505×1895×1220mm
ホイールベース2605mm
車両重量1480kg
エンジン形式72度V型10気筒DOHC40バルブ
排気量4805cc
ボア×ストローク88×79mm
最高出力560ps/8700rpm
最大トルク48.9kgm/6800rpm
トランスミッション6段ASG(Automated Sequential Geabox)
サスペンション 前ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション 後マルチリンク/コイル
ブレーキ2前後ディスク(カーボン・セラミック)




(2010年5月号掲載)
 
 
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バックナンバーページの定価表記について
「ENGINE 2014年3月号」以前の定価表記は、発売時の定価になっております。
予めご了承くださいますようお願い申しあげます。



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