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雪に阻まれながらも、ワインディングを目指す。


三河湾を背に走る48号車
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三河湾を背に走る48号車。湾内に浮かぶのは三河大島と竹島。遠くに見えるのは渥美半島。三河湾スカイラインにはかつて眺めの素晴らしい駐車場がいくつもあったのだが、06年に無料開放された後、すべて閉鎖されてしまった。


新車価格 285万円
導入時期 2009年9月
走行距離 1万5393km


オールマイティなミト。


車名に因んで、全国の「み」が頭文字の土地を訪ねる
アルファ・ロメオ・ミトの長期リポート。今月は風光明媚な峠道を詣でた。
撮影=小林俊樹/柏田芳敬


 新年最初の目的地に選んだのは愛知県豊川市御津町。御津と書いて「みと」と読む。さらにこの町の西側には三河湾スカイラインという景観の素晴らしいワインディングがある。御津町から蒲郡市を経て、額田郡幸田町へと繋がる約20kmのコースは48号車で行くにはうってつけだ。
 しかし年末年始、東海地方は雪に見舞われた。幸い48号車は元日の夕方には愛知県に入り、高速を降りて市街地を走っていた。気温が下がるにつれ、交通量の多い幹線道でも路面にうっすらと雪が積もりはじめる。スタッドレスタイヤを履いていなかったが、チャンスだ、とも思った。
 ミトにはエンジン特性やステアリング・フィール、スタビリティコントロールを統合制御するD.N.A.システムがついている。スポーツ走行向けのダイナミック、ノーマル、滑りやすい路面用のオールウェザーの3つのモードが選べるのだけれど、これまで試す機会のなかったオールウェザー・モードの恩恵にあずかれると思ったからだ。果たして、オールウェザーを選ぶと、発進時にスロットル操作に気を遣わなくも、タイヤのスリップをVDC(ヴィークル・ダイナミック・コントロール)がうまく働いてくれ、安心して雪の中を宿にたどりつくことができた。
 雪の勢いは深夜まで弱まらなかった。翌日も撮影どころではなかった。僕と48号車は、ほうほうのていで東京に逃げ帰った。



“ミト”繋がりで三河湾スカイライン東側入り口近くのJR東海道線・愛知御津(あいち“みと”)駅にも立ち寄った
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“ミト”繋がりで三河湾スカイライン東側入り口近くのJR東海道線・愛知御津(あいち“みと”)駅にも立ち寄った。峠道のみダイナミック・モード、それ以外はずっとノーマルで走って燃費は13.4km/リッター。走行距離は767km。
御津、ふたたび

 1週間後、再び48号車は東名高速道路を西へ向かった。素晴らしいドライブ日和。音羽蒲郡ICを経て、まず御津駅に、続いて三河湾スカイラインに向かう。峠の入り口でD.N.A.システムをダイナミックに切り替えて走りだす。
 ダイナミックはノーマルに比べ、ステアリング・フィールがぐっと手応えを増し、エンジンも印象をがらりと変える。ノーマルはフラットで大人しいスロットル特性を持つが、ダイナミックでは3000rpmを境に明確に吹け上がりが鋭くなる。最大トルクも増加し、発生回転数が引き下げられる。同時にVDCの介入も控えめになる。
白い外装色だと赤いダッシュボードはオプション
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白い外装色だと赤いダッシュボードはオプション。お洒落だが陽の角度によってガラスへの写り込みが気になる。この季節にありがたい前席シートヒーターは標準装備。スイッチがサイドブレーキの後ろで操作しにくいのが難点。
 ミトが装着するダンパー内部に組み込まれたリバウンド・スプリングが、伸び側を規制し内輪のリフトを抑えることでロールを抑制する。コーナリング中の安定感が増し、ロール剛性も向上。無駄な揺れがなく機動性は上がるのだから乗員にとってはありがたいことこの上ない装備だ。
 ステアリング操作に対するノーズの動きは機敏のひとこと。ブレーキをわずかに残しつつステアリングを、切ると、予想よりずっとシャープに鼻先はインを向ける。三河湾スカイライン西側のタイトコーナーが連続する場所に、この回頭性の高さは思わずニヤリとしてしまうほどピタリと合っていた。飽きることなく何度も何度も往復した後、近くの三ヶ根山スカイラインというさらにタイトな峠へも詣でて溜飲を下げた。
 ミトはシティ・ラナバウトとしてもグランド・ツアラーとしても優れている。加えてワインディングでもとても楽しいクルマだと分かって、担当者は喜んでいる。 (上田)


 
 
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