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最終回、あっという間の4カ月。


SUBARU LEGACY OUTBACK3.6R/スバル・レガシィ・アウトバック3.6R
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SUBARU LEGACY OUTBACK3.6R/スバル・レガシィ・アウトバック3.6R

新車価格 346.5万円
導入時期 2010年1月
走行距離 1万388km


燃費が悪いなんて言わせません。


短い間に雪道を走り、サーキットも走った。
最終回は燃費を総括。
文=塩澤則浩(本誌) 写真=望月浩彦


 今年の1月に始まったばかりだけれど、貸与期間が終了する51号車のリポートは今回が最終回。オドメーターを見ると1万388km。編集部にやって来たときは945kmだったから、4カ月で約9500kmを走ったことになる。この間の平均燃費は8.5km/リッター。去年、レガシィ・シリーズがフルモデルチェンジして、アウトバックも新型になったとき、実は、いちばん気になったのが燃費だった。流行りはダウンサイジングなのに、それまで3リッターだった6気筒をアメリカ用の3.6リッターに替えたものだからK.Yなんて揶揄されたりもした。でも、実のところはどうなんだろう、と思っていたのだ。
 比較のために、5年前に1年間、長期リポート車として乗った先代のアウトバック3.0Rのデータを調べてみると、2万7585km走って平均燃費は7.8km/リッター。新型は、排気量がアップしても燃費が良くなっていた。ちなみに最良燃費も先代の9.6km/リッターから9.9km/リッターに若干だが改善しているし、ドライビング・レッスンで筑波コース1000をめいっぱい走ったときのデータを比べてみても、5.3km/リッターから6.9km/リッターに確実に燃費が向上している。ついでに言えば、油種もハイオクからレギュラーに替ってお財布にも優しくなった。これはもう実質的なダウンサイジングだと思う。
 そうは言っても、こと燃費に限っていえば、20km/リッター台がフツーのハイブリッド車には到底敵わない。じゃあ何が魅力なんだといえば、いちばんはやっぱり水平対向6気筒の完全バランス・エンジンだと思う。アイドリングは静かで無粋な振動は皆無だし、回転が上がってもその印象は変わらず、あくまでも上質で滑らかだ。「あ、いいな」と素直に思える今どきめずらしいエンジンである。


魔法のスイッチ
 そんなボクサー6のうま味をきっちり引き出すのに一役かっているのが、先代の最終型から搭載された、エンジン、トランスミッション、電子制御スロットルを統合コントロールする「SIドライブ」だ。燃費を優先する「I」、少しスポーティな「S」、さらにスポーティな「S#」という3つのモードがあるが、ワインディングやサーキット以外はほとんど「I」を常用した。実は、以前乗っていた初期型の3.0Rにも燃費を意識した「ECO」スイッチがあったが、走りがもたつくので使った覚えがない。その点、同じ燃費モードでも、新型はプラス600cc の余裕もあって低速トルクも厚く、高速道路も含めた日常使用で痛痒を感じることはまったくなかった。燃費改善はこのモードのおかげでもある。
 痛快だったのは筑波のコース1000を「S#」で走ったときだ。アクセル・レスポンスの鋭さといい、レブリミットの6500rpmまで力強く一気に回る吹け上がりの良さといい、同じエンジンとは思えないような性格の違いに正直驚いた。これはもう魔法のスイッチである。
 エコカー減税の対象でもないし、346.5万円は安くはない。でも、この3.6リッター水平対向6気筒がアウトバックの醍醐味なのは間違いない。稀有なクルマだと思う。


アクセル・レスポンスを重視したスポーツ走行に適したスポーツ・シャープ(S#)がある
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センターコンソールにあるのが“魔法のスイッチ”「SIドライブ」のセレクター。燃費に配慮した穏やかな設定のインテリジェント(I)。ワインディングをスポーティに走るのに適したスポーツ(S)。アクセル・レスポンスを重視したスポーツ走行に適したスポーツ・シャープ(S#)がある。各モードで走りの性格がガラリと変わる。
 
 
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