ENGINE online/エンジン オンライン

自宅用の充・給電器が低価格で登場した。


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NISSAN LEAF
新車価格 406万350円
導入時期 2012年3月
走行距離 6781km

リーフは、損か得か?


原発再稼働で揺れる関西だが、関東では、今年の夏も
“節電”は必至とみた。はたしてリーフは、役に立つのか?
文=塩澤則浩(本誌) 写真=佐藤正勝


 日産が新しい充電設備を発表するというので57号車で行ってみた。
 発表会場の荻窪の青梅街道沿いにあるディーラーに着くと、入口にずらりと並んだリーフの横に新しい充電器を発見。大きさはだいたい家庭用エアコンの室外機くらい。高速道路のサービスエリアやガソリン・スタンドの急速充電器を想像していたので、あまりの小ささに驚いた。実はこれ、「リーフ・トゥ・ホーム」と名付けられた家庭用の充電器である。 しかも、名前からも分かる通り、充電だけでなく、給電、つまりリーフから家に電気を送ることができる。
 リーフのバッテリーに蓄えられた電気を使うという発想自体は、車両開発当初から考えられてはいたが、開発が急に進んだのは、去年の震災後だという。計画停電や節電の呼び掛けは、一般家庭にも大きな影響を及ぼした。この時、急遽、大手家電店が売り出したのが家庭用の蓄電池だった。お値段なんと100万、200万もしたものが、意外なほどたくさん売れたという。箪笥ほどの大きさがあり、蓄電能力は最大でも10kW程度。出力は1000から2000Wくらい。しかし、これでは1200Wのドライヤーと1000Wの電子レンジは同時に使えない。では、リーフはどうか。なんと蓄電能力は24kWもあって、最大出力も6000Wもある。満充電なら一般家庭約2日分の電力が供給できるという。 しかもリーフは本来がクルマだから移動も出来る。これを使わない手はない、というワケだ。
「リーフ・トゥ・ホーム」の値段は、経済産業省の補助金制度を使うと標準工事費込みで約33万円だ。分電盤からただコードを引いて来て専用コンセントを設置するだけで10万から15万することを考えれば、はじめからコレを付けた方がいい。というのも、同じ200Vの充電でも倍速充電式の「リーフ・トゥ・ホーム」なら空っぽから満充電まで4時間(通常は8時間)しかかからない。移動も出来る。いざという時の備えにもなる。節電(日産の試算では年間約5万円の節約)にもなる。コレはまさにリーフの新兵器だ。

「LEAF to Home」を開発したのは京都の電源メーカーのニチコン(株)で、日産のディーラー経由で販売される。上の写真はニチコンの会長、武田一平氏。 ニチコンは世界最高性能の実験用加速器、スプリング8の高精度電源も手がける実はスゴイ会社。電気自動車用の超小型急速充電器も製造する。


驚くべきは主婦の感覚

 リーフは損か、得かで言えば、57号車に乗っていて、今月はおおいに得をした。ただし、うちのカミさんが、だ。実は、カミさん用のムルティプラを車検に入れたら、交換部品が欠品中で長期入院することになり、日産の了承を得て、1カ月間、カミさんに乗ってもらったのだ。
「感電するんじゃない」とか「充電なんて面倒」と嫌がるカミさんに無理矢理充電方法を教えてキーを預けたところ、最初はしぶしぶ乗っていたのに、ある時こんなことを言うので驚いた。「リーフってお得よねぇ。 電気代もかからないんだから」。聞けば近所の小さなショッピング・モールの駐車場に1時間無料の200V充電器があって、モールにあるスーパーに通って充電しているのだという。驚くべきは主婦の感覚である。 只で充電できることを知るとリーフの株は一気に上がり、いまでは時々貸してとせがむようになったのだ。 担当者としては、気に入ってもらえたので嬉しいです。
 
 
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