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日本上陸した新型BMW M5に乗る。 Mもターボに!


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BMW M5


日本上陸した新型BMW M5に乗る。

Mもターボに!

1984年登場の初代から数えて5代目となる超高性能スポーツ・セダンの出来ばえは?

文=村上 政(本誌) 写真=佐藤正勝


 5代目にして初のターボ・エンジンを搭載した新型M5に乗って、なによりもまずその速さに圧倒された。
 先代の5リッターV10比53ps増しの560psを発生する4.4リッターV8ツインターボは、先代の8250rpmにはむろん及ばないものの、過給エンジンらしからぬ7200rpmまで回るようになっている。そこはMの面目躍如と言えなくもないけれど、この新エンジンの真骨頂はそのパワー以上に、わずか1500rpmから5750rpmまでの広い領域で発生する圧倒的なトルクにこそあるのは、走り始めて5分もすればわかる。とにかく、どこから踏んでも速い。瞬く間に法定速度を遥かに超えた領域に達するから、うっかりして免許を失くさないよう常に気を引き締めておく必要がある。
 しかし、それだけの速さを持つにもかかわらず軽快感はない。ボディが大きく、とりわけ横幅の広さを常に意識させる。そして何より重い。 車重が2トン近くある上に、前後50対50を良しとするBMWらしからぬフロント・ヘビィな重量配分になっていることも軽快感の薄さにつながっているのかも知れない。
 そして、運転していて常に感じるのは、すべての動きが電子制御によって管理されているという感覚である。
実際、センターコンソールにはステアリングの重さやダンパーの硬さ、エンジンのマッピング、トランスミッションの変速スピードを可変させるスイッチがズラリと並んでいて、どう扱ったらいいのか戸惑う。
 ペダルのレイアウトも不思議だった。ダブル・クラッチ方式の自動マニュアル・トランスミッションを持ち、アクセレレーターとブレーキの2ペダルしかないのに、ペダル配置は3ペダルと同一で、クラッチの部分が大きな空間になっているのだ。ブレーキ・ペダルを大きくしないなにか特別な理由があるのだろうか。
 燃費向上のためにアイドリング・ストップ機構がついているのはいいのだが、自動MTとの相性はあまり良くないようで、発進のたびに一瞬、間があいてギクシャクするのはいただけない。それにいくら超高級スポーツ・セダンとはいえ、オート・ドア・クロージャーまでついているのは、やりすぎではないかと思った。
 いささかネガティブな面ばかり書き連ねることになったが、むろん新型M5が飛び抜けて速く、快適な、素晴らしく出来のいいクルマであるのは間違いない。しかし、Mであるからには、それ以上の特別ななにかを期待してしまうのだ。その特別感が薄いのが気になった。


パワーは1割増、燃費は3割改善。
決して派手派手しくはないが、一見してノーマルと違うとわかるエモーショナルなスタイリングがM5の持ち味。5代目は内装も超豪華で、スポーティである以上にラグジュアリー方面の充実を図った感がある。バンク間に2基のターボ・チャージャーを収めた直噴4.4LV8は、最高出力=560ps/5750-7000rpm、最大トルク=69.3kgm/1500-5750rpm を発生。ツイン・クラッチ式7段M DCT自動変速機を介して後輪を駆動する。全長x全幅x全高=4920x1890x1470mm。ホイールベース=2965mm。車重=1980kg(前軸1040kg、後軸940kg)。車両本体価格=1495万円。


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(2012年5月号掲載)
 
 
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